コンシーラーを使わないと損をする時代が到来

コレクターでクマを消し、コンシーラーで目元を明るく。各10色展開。上から:インテンシブ スキン セラム コレクター 13、同コンシーラー 6 各5,100円(2015/9/18発売)/ボビイ ブラウン

 逆に肌色を各10色ずつ取りそろえたのがボビイ ブラウンのコレクターとコンシーラーも本気。コレクターはクマ、コンシーラーはシミと明快に用途を分け、尚かつ冬虫夏草エキス入りでトリートメント効果も抜群。ぴたりフィットする処方にも確実な進化を感じる。

左:美容成分配合で気になる部分をカバーしながらうるおい補給。コンシーリング ペン 全2色 6,000円/トム フォード ビューティ
右:コンシーラー機能搭載のリキッドファンデ。隠しながら素肌感を実現。ビヨンド パーフェクティング ファンデーション 19 SPF19・PA++ 全6色 30g 4,500円/クリニーク

 そしてベースメイクも好評なトム フォードは、小指の頭くらいの肌あたりのいいアプリケーターで、ぼんやりしたクマや色ムラ、くすみ、赤みをポンポンとたたきこむように消すタイプ。ちょっと新しい快感だ。ふんわりと優しいタッチでぼかせるから、従来のコンシーラーにはない自然なカバー力。

 逆にクリニークからはコンシーラーをそのまま大きくして“全顔用”にしたようなファンデが登場。全体に塗っても、欠点の目立たない美肌仕上げが可能な上に、さらに“部分の欠点カバー”を重ね塗りできる“マジックアプリケーター”付き。もちろん部分カバーにも使える。

 長らく目立った動きのなかったコンシーラーが今、本当に面白い。ようやく使わないと損をする時代がやってきたのである。

齋藤薫 Kaoru Saito
女性誌編集者を経て美容ジャーナリスト/エッセイストに。女性誌において多数のエッセイ連載を持つほか、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『人を幸せにする美人のつくり方』(講談社)、『大人になるほど愛される女は、こう生きる』(講談社)、『Theコンプレックス』(中央公論新社)、『なぜ、A型がいちばん美人なのか?』(マガジンハウス)など、著書多数。 

Column

齋藤 薫 “風の時代”の美容学

美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍する、美容ジャーナリスト・齋藤薫が「今月注目する“アイテム”と“ブランド”」。

2015.09.05(土)
文=齋藤 薫
撮影=吉澤康夫

CREA 2015年9月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

本とおでかけ。

CREA 2015年9月号

街へ公園へ、空想の世界へ
本とおでかけ。

定価780円