“養菓子”「野の滋まん」と「野の滋かしこ」
お店に入ってすぐの壁側に置かれているのが、自慢の“養菓子”「野の滋まん」と「野の滋かしこ」。
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ほんのり塩味の「赤穂の良縁祈願塩」、ゴマのプチプチした食感がアクセントの「上郡の金ごま&波照間島の黒糖」、野苺粉末と紅麹入りの「備前の紅麹&野いちご」、ほのかに醤油が香る「上郡のバターナッツかぼちゃ&龍野の醤油」、青味が広がる「上郡のモロヘイヤ」、まろやかな「上郡の紫いも&国産はちみつ」の6種類。
お饅頭でもなく、洋菓子でもない、むっちりした食感がおもしろい。優しい味わいでコーヒー、紅茶はもちろん、日本茶にも合い、幅広い年代に好まれそう。日持ちがするので、手土産にもぴったりです。
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「野の滋かしこ」は、小麦粉以外に北海道産のトウモロコシ粉を使い、バターではなく太白ゴマ油を使用した洋風の焼き菓子。「ぷれーん」は、トウモロコシ粉の甘い香りと塩味のバランスが抜群。「モロまっちゃ」は、上郡町産のモロヘイヤと京都産の石臼挽き宇治抹茶の青味と渋味が際立ちます。「穀琲しょこら」の穀琲については、後ほどご紹介しますが、その香ばしさが独特。どれも素朴な味わいです。
「どこにもないオリジナルのお菓子を作りたいんです」。渡部さんのそんな思いは、飲み物にまで及んでいます。それが「穀琲(こくひー)」。上郡町産で細々と栽培されてきた希少な黒小豆を焙煎した穀物100%の飲み物。国内産の穀物のみを使って、ブレンドや焙煎度合も試行錯誤の連続だったと言います。コーヒーのようにして飲んでみたら、「おいしいし、とても体調が良くなって」と、カフェで出すコーヒーを全て穀琲にしてしまいました。砂糖ではなく、メキシコ産の竜舌蘭から採る「百年の蜜」を添えて出されます。カフェインフリーなので、子供や妊婦でも安心して飲め、SANPOUのお菓子との相性も抜群。
「今はカフェで飲んでいただくだけですが、秋以降、黒小豆が収穫できたら商品として販売していきたい。そして、穀琲をもっと広めたい」。渡部さんの夢は大きく広がっています。
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2015.08.30(日)
文・撮影=そおだよおこ