Magnificent View #685
仁慈堂(マカオ)
マカオの中心地、セナド広場に面して立つ美しい白亜の建物、仁慈堂。大航海時代の過酷な船旅で亡くなった人々の孤児や未亡人を救済するために設立された慈善施設の拠点として、16世紀に建てられた。
現在の建物は、1905年に建て直されたもの。優雅な新古典様式で、外壁の三角切り妻壁には、ポルトガルの紋章も残されている。
2階建ての建物は、1階は政府の公証事務所として、2階は博物館として利用されている。博物館には、宗教関連の所蔵品を中心に、日本で焼かれたとされるイエズス会の紋章「IHS」が描かれた陶器なども展示され、穴場の観光スポットに。
建物がより美しく見えるのは、ライトアップされる日没後。多くの人でにぎわうセナド広場をそっと見守るようなたたずまいもまた、旅情を誘う。
Column
今日の絶景
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2015.08.16(日)
文=芹澤和美