東北の大震災のあとに始まった祇園祭
外国人観光客はずいぶん増えました。たいがい浴衣を着ています。
宵山は前祭が14日から16日。後祭が21日から23日です。もともとは山鉾巡行が行われる前夜が宵山で、前々夜を宵々山、前々々夜を宵々々山とも呼んでいましたが、近年は3日をまとめて宵山と称するようになりました。前祭の宵山のうち2日間は18時より四条通、烏丸通が歩行者天国となります。
舞妓さんもお客さんのお供でそぞろ歩き。
ちまきを買えば、会所から山鉾に上がれます。昔、女性は上がれませんでした。長刀鉾は今でも上がれません。
室町通や新町通のような細い道には、呉服問屋などの町屋が並び、京都らしい風情が味わえます。
祇園祭は、平安京で疫病が猛威をふるったことから869年(貞観11年)に、全国の国の同じ数の鉾を神泉苑に立て、悪疫を封じ込む御霊会をおこなったのが始まりとされています。この年は5月(現在の暦で7月)に東北の三陸沖を震源とした貞観地震が発生して大きな被害をもたらしており、平安京だけでなく国中が不安に包まれていた年と言えるでしょう。
東日本大震災の直後の日本と似たような状況のなかで人々の祈りを込めて始まった祭なのです。
宵山の終わりには、知事と市長が各会所へ挨拶を兼ねて激励に回ります。こちらは山田啓二京都府知事。
京都祇園祭
URL http://www.gionmatsuri.jp/
小林禎弘
フォトグラファー。京都市生まれの京都市育ち。同志社大学を卒業後3年間の公務員を経て撮影の世界へ。雑誌、書籍、広告を舞台として、京都を中心に西日本を幅広くカバー。「撮影歴30年ですが、それくらいでは京都の事はまだまだわかりまへん」。
写真で楽しむ京都祇園祭
2015.07.10(金)
文・撮影=小林禎弘
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