NewJeansが登場した時と似た空気

 その分水嶺は、光GENJIとSMAPの間にも存在したものであろう。雑誌で譬えるならば、「egg」「Cawaii!」と「CUTiE」「Zipper」との違いかもしれない。K-POPの世界でいえば、NewJeansが登場した時、かなり似た空気を漂わせていたように思う。

 この戦略は、所属するレコード会社のチョイスにも顕著に表れている。SPEEDが身を寄せたのは、全盛期の安室奈美恵の拠点となったエイベックスではなく、トイズファクトリー。ユーロビートでまずは一山当て、マイルドヤンキー的な心性の鉱脈を掘り続けて成功したエイベックスは、SPEEDの狙う路線とはズレがあったということか。トイズファクトリーは、バンドブームの重要な砦として業界に新風を吹かせ、その後、小林武史がプロデュースを担ったMr. ChildrenやMy Little Loverなど、都会的な透明感を帯びたアーティストを擁していた。エイベックスがミラーボールの妖艶な光に照らされていたとするならば、トイズファクトリーは、昼間の自然光を浴びていた。

 なお、SPEEDのアートディレクションは、当初から、伝説的なカルチャー雑誌である「i-D JAPAN」のデザインで名を馳せたタイクーングラフィックスが手がけていた。その点でも、渋谷系とも同期するソフィスティケーションが感じられる。

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