俳優として長いキャリアを重ねながら、未知の役や表現に挑み続ける森田 剛さん。最新主演作『見上げてごらん』ではマンガ家になる夢を諦めきれず、嫉妬や焦りを抱える人物を演じています。嫉妬との向き合い方、仕事へのモチベーションの保ち方についてお話を伺いました。

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嫉妬を抱えたら、忘れるのが一番

――先ほど、「自分の未来に不安を感じた経験は、誰にでもあるんじゃないですか」とおっしゃっていたのが印象的でした。ずっと第一線を走り続けてきた森田さんにもそのような悩みを抱えたことがあるんですね。

 そりゃありますよ(笑)。自分でできることはどうにか自力で解決して、あとはまわりの人に助けてもらったりとか。人の力に救われることはすごくありますよね。それに時間が解決してくれることもある。いろいろですけど、根本的には「生きていればなんとかなる」って思ってます。この映画でも、それは描いているように僕自身感じました。

――本作では嫉妬という感情も描いています。森田さんが演じる土屋は、声優として成功している妻に対してもある種の嫉妬を抱えていますよね。彼は妻と、どんな夫婦でいたかったのだと思いますか?

 愛する人の成功は認めたいし、願いたいという気持ちももちろんあったんじゃないですか。だからこそ結婚したんでしょうし。何か大きな出来事が起きて、妻の成功を認められなくなったわけではなく、小さなことの積み重ねでずれていってしまったのかなというのはすごく感じましたね。

――森田さん自身は嫉妬という感情とどう折り合いをつけていますか?

 忘れることじゃないですか。それに尽きると思います。ただ、この映画のように妻や後輩など、近い関係性の人に嫉妬している場合、忘れることは難しいですよね。だからもっと違うことを考える。生活をしていかなければいけないとか、家族を養わなければいけないとか、そういう目の前のことを必死で考えていれば、他人と比べている時間なんかなくなるような気がします。

 もちろん、それはきれいごとで忘れようとしても忘れられないというのが本音だとは思うんですが、生きることに精一杯になって、嫉妬の感情を頻繁には思い出さないようにするのがいいでしょうね。

 好きなら、奥さんのことを応援してあげればいい。でもそうしたいけど、できないというのが人間なのかもしれないですね。

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