アシタカ・ブルーの衣裳に宿る原作リスペクト

――原作は絵本やコミックにもなっています。

 はい、拝見しました。特にコミックは、お稽古をしている時に「ここは原作だとどうだったかな」と思った所をすぐに確認することができます。お稽古場では、バイブルとして扱われています。

――歌舞伎らしさを追求しこれから創作していくうえで大切なのはどのようなことだと思われますか。

 案配だと思います。原作へのリスペクトを大前提にしつつ歌舞伎として違和感がない、“いい案配”を見つける努力をすることだと思います。

――アシタカのビジュアルですが、衣裳には團子さんの考えが反映されていると聞きました。

 最初に見せていただいたデザイン画はもっと白に近い水色だったんです。というのも、これまでスーパー歌舞伎の主人公は白を基調とした衣裳がベースだったので、それを踏まえてのアレンジでした。

 いまはスマホで検索さえすればアシタカの画像も誰でもすぐに見れる時代です。そうでなくても多くのお客様の中にアシタカの確固たるビジュアル像が存在しています。古典作品を原作とするのか、現代を作品を原作とするのかで、脚色が出来る範囲が変わってくると思います。

――なるほど。気軽に画像検索できる端末を誰もが持ち歩くことができる現代だからこその視点ですね。アイドルやアーティストのグループが個々にイメージカラーを持っていることを思うと、色に対してはかつてより敏感かもしれません。

 それもあると思います。個人的な感覚にはなるのですが……衣裳の形が“歌舞伎”になることに対して違和感を抱かれる方はそんなにはいらっしゃらない気がするんです。でも色が変わってしまうと違うのではないかと。

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