林士平さんが担当した、イチオシ作品は?
◆『ケントゥリア』暗森透/集英社
密航者として奴隷船に潜り込んだ少年・ユリアン。呪われた海域に船が差し掛かったとき、彼を待ち受けていたものとは――。
「圧倒的な筆致で描かれる、新時代ダークファンタジー。絶望の奴隷船で、命を懸けて守るべきものに出会ったユリアン。不可思議な海域で、その身に100人の奴隷たちの命と、力を宿すことになるのだが……!? 展開予想不可、魅力的なキャラクター満載、今の時代に刺さるハイレベルなファンタジー漫画です。是非にご一読頂けたら嬉しいです」
人生で思わず夜ふかしして読んでしまったマンガは?
◆『7SEEDS』田村由美/小学館
「骨太なサバイバルSF。壮大だけどリアルな世界観とキャラクターの心情描写が素晴らしい。世界設定が隅々まで緻密で、あらゆる困難を乗り越えて、どうにか生き抜こうとする物語に感涙必須。文明社会が崩壊し資源が失われた世界、生存者たちは協力して新しい世界を創り上げるしかないという状況で、多くのポストアポカリプス作品が描く人間同士の抗争から一段階、深く練られた構成。新たな生態系に直面した人々が、知恵と勇気で共に生き抜く物語は必読です。最新刊が出るたびに一気読みしていて、止め時がない、先を読みたいって思わせるパワーが凄い作品です」
林士平さんの「マンガを読むときのマイルール」
「大好きな作品の最新刊は、しっかり前巻まで通して読み直してから拝読します。より深く、理解して読み込みたいので」
CREA夜ふかしマンガ大賞とは…
マンガを愛する選考委員とCREA編集部の推薦により選ばれた「思わず夜ふかしして読みたくなる」そして、「いま、CREA読者に本当におすすめしたい」作品に贈る賞。今年は初めて、15名のマンガ編集者の皆さんに選考委員をお願いしました。2024年7月~25年8月に単行本の新刊が発売された(ただし、合計5巻以内)、もしくは、雑誌などに最新話が発表された作品から選出されます(※選考委員の担当作は推薦不可、現在所属する出版社が発行する媒体の掲載作品は1作まで推薦可)。その他、マンガ好きの著名人の方々が選ぶ「個人賞」もあります。
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「CREA夜ふかしマンガ大賞2025」選考委員アンケート
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