愛子さまが初めて海水浴を楽しまれた「三井浜」
「三井浜」は、愛子さまが初めて海水浴を楽しまれた場所だ。6歳だった愛子さまは、学習院幼稚園のお友だちと一緒に、ゴーグルを付けて水中の小魚を観察したり、浜辺で貝拾いをしたりなさった。当時の宮内庁次長は「とても楽しかった」という愛子さまの感想を伝えている。
学習院初等科6年になり、学校行事の臨海学校で沼津の海の遠泳に挑まれることになった愛子さまは、事前に「三井浜」で特訓してから行事に臨まれた。あまり泳ぎが得意ではなかったこともあり、序盤は苦戦を強いられたという。だが努力家の愛子さまらしく練習を重ねられて、最終日には無事に泳ぎ切られた。
愛子さまにとって「三井浜」は、人間形成の過程で根気強さと忍耐力を与えてくれた“特別な海”だったのだ。

2022年、成年に際しての記者会見でも、「三井浜」について触れつつ、家族と過ごされた幸せな時間を振り返られた。
「静岡県の下田市にある須崎御用邸に行き、海で泳いでいる時に、綺麗なお魚の群れを発見して皆で観賞しましたり、また、須崎はほとんど波のない穏やかな海でございますけれども、サーフボードを浮かべて、そこに3人で座る挑戦をして、見事全員で落下した思い出など、お話しし始めると日が暮れてしまうかもしれません」
今回のご滞在でも、ご家族でシュノーケリングをなさって、大好きな海を楽しまれたという。水中で小魚や海藻をご覧になったり、気温の上昇とともに変化する生き物の様子などをご確認なさったそうだ。
愛子さまは、須崎御用邸に8月4日まで滞在され、両陛下より2日早く帰京された。昨年4月に「日本赤十字社」に嘱託職員として入社され、今年で社会人2年目。真面目な愛子さまらしく、休み明けの仕事の準備に向かわれたいということだった。
2025.10.04(土)
文=友納尚子