「あなたのドラゴンを教育してあげるわ」
ようこそ、カンヌ映画祭へ!
映画祭のウラのお話が続いたので、今回はオモテのお話を。追っかけ日記とうたってるんだもの、やっぱりスターの話をしなくちゃね。カンヌの華、それはレッドカーペットを飾るスター。カンヌは監督主義と言われる映画祭であり、上映でも会見でも中心にいるのは当然監督なのだけれど、やはり注目を集めるのはスターたち。
今年もっとも話題をさらったのは、ケイト・ブランシェット。『ブルージャスミン』でオスカー主演女優賞を獲得したばかりのケイトは招待作品『ヒックとドラゴン2』の声優として登場したのだけれど、会見でバングラデシュの記者に「ぜひバングラデシュに来てください。ご招待します!」と言われたケイト、「じゃあ、あなたのドラゴンを教育してあげるわ。あら、この映画は子供も観るんだったわね」と答えて、爆笑を誘っていた。これは映画の原題『HOW TO TRAIN YOUR DRAGON2』(ドラゴンを教育する方法2)と、男性のムフフな部分を意味するドラゴンをかけての大人のジョーク。姐さん、余裕だわぁ。マダムも見習いたいわぁ。
その後のレッドカーペットでは共演のアグリー・ベティことアメリカ・フェレーラのドレスに、ウクライナ人レポーターが頭を突っ込むという事件も起きたんだけど、ここでもいち早くケイトが気づいて、レポーターを押しのけたのだ。もう、男前すぎ。
また今年の大きな特徴としては、スター俳優が監督する作品が多かったこと。コンペティション部門では、トミー・リー・ジョーンズが監督・主演した『THE HOMESMAN』が上映されたし、ある視点部門にはライアン・ゴスリングの監督デビュー作『LOST RIVER』や、マチュー・アマルリックの監督・主演作『THE BLUE ROOM』が上映された。
2014.06.12(木)
文・撮影=石津文子