大学時代は挨拶を交わすぐらいの関係

――大学時代から親しかったんですか?

三宅 はい、出会いは大学です。ただ、大学時代はあいさつを交わすぐらいで、話をしたこともなかったんですよ。お互い社会人になって、代表の合宿などで一緒になった時に、よき後輩といった感じで接していました。

 ロンドン五輪後の2014年ぐらいだったかな。彼が告白してくれたのですが、当時はあまりピンとこなくって、断ってしまいました。私は努力している姿に惹かれるタイプなので……。うーん、何て言うんでしょうか、その頃は彼のことを特別に見るというイメージが湧かなくて。

――当時は、いち先輩後輩の関係だったんですね。

一度告白を断った理由は……

三宅 正直に言うなら、遠慮なく接せられるきょうだいのような関係を壊したくなかったんです。恋愛に発展しちゃうと、壊れる危険性もありますよね。だから「ごめん」と言うしかなかった。それでしばらくは、なんとなくぎくしゃくした関係になってしまいました。

 ただリオ五輪が視野に入り出してから、彼の意識が変わったのか、練習姿勢に目を見張るものがあったんですよ。

――それで三宅さんも傾いていった……。

三宅 よくよく見れば、素敵じゃん、って(笑)。彼の頑張っている姿がキラキラして見えたんですよね。

――そもそも三宅さんはどんな方がタイプだったんですか?

三宅 最初は外見から入っちゃいますね(笑)。たれ目の可愛らしい感じの人がタイプなんです。

――たしかに、中山さんは柔らかい印象の方ですよね。お2人の雰囲気も似ているような。

2025.06.19(木)
文=吉井妙子
撮影=鈴木七絵