ブルサでは市場散策や買い物も楽しめる

 歴史建築だけでなく、市場散策や買い物も楽しめるのがブルサの面白いところ。衣類にアクセサリー、食材などあらゆるものが並ぶバザールは、庶民の素顔も垣間見られるスポットだ。

 ここは15世紀に繭の取引が行われていた名残で、今でもシルクのスカーフやストールを扱う店が多く、見て回るのも楽しい。歩き疲れたら、バザールの一角にある「コザ・ハン」の中庭にあるチャイハネ(カフェ)へ。コザ・ハンは、かつてキャラバンサライ(隊商宿)として使われていたもので、石造りのレトロな建物。静かなカフェにゆったりと流れる時間が気持ちいい。

左:コザ・ハンの中庭にあるカフェ。
右:バザールで狙うべきはシルクのスカーフやストール。雑多なバザールの中にしてはデザインが案外とよく、なかには掘り出しものも。

 街には、オスマン朝時代まで使われていたブルサ城の砦も残されている。この城壁の中こそ、もっとも古都らしいエリア。昔の邸宅を改装した小さな宿や民家が並ぶ、古い街並みを見ることができる。

屈強な城壁の中には、のんびりとした田舎の暮らしが続いている。

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2014.04.22(火)
文・撮影=芹澤和美