この記事の連載
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現在のトレンドヘアは
――今現在、韓国ではどんなヘアがトレンドなのでしょうか?
今は「ギークシック(geek chic)」がトレンドです。男性、女性を問わず、少しオタクのようなテイストを感じられるファッショナブルな優等生スタイルです。少し前、LE SSERAFIMのSAKURAが長い髪と眼鏡のスタイルを披露し、注目を集めたのは記憶に新しいところです。
韓国でのヘアスタイルのトレンドで特徴的なのは、ヘアカラーだと思います。去年から最近までは強い色が多く、最も流行しているのがオレンジです。オレンジの髪色で眼鏡をかけ、チークを強めにしてチェックのシャツを着て、アメリカの女子学生のような雰囲気をつくっている人も多いですね。
ただ、これから夏にかけては、パステルカラーのパープルがトレンドになると私は感じています。
BTSのジョングクはお任せタイプ
――韓国では、アーティストが新譜を出すタイミングを「カムバック」と呼びますよね。そのたびに、音楽はもちろんビジュアルもとても大きな話題になります。実際、どんな流れで決まっていくのでしょうか?
アルバム発売などの大きなプロジェクトが始まると、通常は2か月、早いときには6か月くらい前からビジュアル会議が始まります。主軸となるコンセプトが決定したら、ヘア、メイク、スタイリストが集まってどういったものを提案するかを話し合い、2~3回ミーティングをします。そして、撮影前に試案を提出し、全員で打ち合わせを重ねて最終的な形を決定します。
――例えば、グループだとメンバーが複数人いますよね。個性が強いそれぞれに対し、「この人にはこういうスタイルにしよう」と決めるポイントはありますか?
私は、スタイルもカラーも、その人に「似合うかどうか」に重きを置いています。それにプラス、性格も見ていますね。そして、本人と話し合いながら決めていきます。
例えば、EXOのカイは非常にオープンマインドな性格なので「先生にお任せします」と言ってくれますし、私が決めたことをよく消化してくれる印象です。BTSのジョングクも同じタイプです。
一方、EXOのベクヒョンの場合は、本人がたくさん提案してくれるタイプです。「先生、こういうのどうかな?」と最初に言ってくれます。
2024.08.25(日)
文=増本紀子
撮影=佐藤 亘