素敵なあの人と、猫との暮らし。料理家のワタナベマキさんのおうちにお邪魔しました。(「CREA」2024年夏号より抜粋)


「猫を撫でていると嫌なことも消えちゃいます」

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 おしゃべりでおっとりとしているハットリと、人見知りだけど実はおてんばなハナ。自然光がたっぷりと降り注ぐリビングで、2匹の愛猫とのんびりとくつろぐ料理家・ワタナベマキさん。

「2匹は仲良しだけど、性格は真逆。猫と暮らすのが初めてだったのでこんなにも違うのかと驚いたけれど、それぞれかわいいんですよね」と目を細める。そんなハットリとハナがワタナベさんの元へやってきたのは、4年前だ。

「当時中学生だった息子が猫を飼いたいと熱望して、保護猫ボランティアさんから譲り受けました。最初は茶白のハナだけを引き取るつもりで会いに行ったのですが、人懐っこいハットリがずっと足元ですりすりとしていて。あまりにもかわいくて、一緒に迎え入れることにしました」

 以来、ワタナベさんの暮らしはぐっと賑やかに。家族団欒には2匹も加わり、猫の話題で盛り上がることも多々。

「最近は、息子より私の方が猫が欠かせない存在になっているかも。辛いことや悲しいことがあっても、猫を撫でていると気持ちが軽くなるんです」

2024.08.12(月)
文=野尻和代
写真=清水奈緒

CREA 2024年夏号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

猫のいる毎日は。

CREA 2024年夏号

猫のいる毎日は。

定価950円

人生に大切なことを猫は全部知っています。過去や未来ではなく、いまを生きること。必要なときに食べ、好きなときに眠ること。人に気を使いすぎないこと――。そう、猫は最高! それにしても、私たちはなぜこんなにも、この不思議な生き物に魅了されてしまうのでしょうか。1998年に日本の女性誌ではじめて「猫」を特集し、パイオニアだったCREAが、終わらない猫ブームが続くいま、12年ぶりに、猫と人との幸せな関係を紐解きます。