人間の人生に優しく寄り添う、猫たちの愛らしい姿に目を奪われること必至。
孤独でも、病気であっても、どんな状況でも猫は等しく接してくれることを教えてくれます。
今日は猫映画を観て癒されましょう。(「CREA」2024年夏号より一部抜粋)。
●『猫が教えてくれたこと』
トルコの古都イスタンブールに暮らす野良猫たち。街には猫用の水や餌が随所に置かれ、そこに暮らす人々と猫が親密な関係を結びながら共存している。
かつて愛猫を乳がんで亡くし、心のケアのために猫たちの餌やりをしながら立ち直ろうしている女性、大金をはたいて買った船を失って不幸のどん底にいたところに猫が「神の恵み」を授けてくれたと信じる男性などの姿は、猫が人の人生を救う尊い動物であることを再認識させてくれる。
『猫が教えてくれたこと』
監督:ジェイダ・トルン
DVD:4,180円、ブルーレイ:5,170円
発売元:アンプラグド 販売元:ポニーキャ二オン
©2016 Nine Cats LLC
●『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』
路上生活者同然だったミュージシャンのジェームズ・ボーエンによるベストセラー『ボブという名のストリート・キャット』の映画化に際して、茶トラ猫ボブ役を演じたのは実際のボブ。
続編『ボブという名の猫2 幸せのギフト』を遺して、ボブは2020年に惜しくもこの世を去ってしまった。
ボブのおかげで作家として再出発することができたジェームズとともに、彼らがいかに多くの人に愛されたかがこの二作には刻み込まれている。
『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』
監督:ロジャー・スポティスウッド/出演:ルーク・トレッダウェイ、ルタ・ゲドミンタス
© 2016 STREET CAT FILM DISTRIBUTION LIMITED ALL RIGHTS RESERVED.
2024.09.21(土)
文=高田真莉絵
イラスト=Caffeine House