◆中島台・獅子ヶ鼻湿原

 「中島台」は、鳥海山の北西山麓に位置する広大な森。ブナやミズナラなどの巨木が群生し、奇形ブナが多く見られることでも有名。特に「あがりこ大王」と呼ばれる樹齢約300年、幹回り7.62メートルの巨木は、「森の巨人たち百選」に選ばれている。

 また、森には11か所から湧き出た伏流水が流れ、約26ヘクタールの湿原が形成されている。この湿原と湧水群は「獅子ヶ鼻湿原」と呼ばれ、世界的に貴重なコケが広範囲かつ大量に群生しており、ここでしか見ることができないボール状の「鳥海マリモ」は必見だ。

 森の中には1周約5キロメートルの散策路が整備されているので、この神秘的な自然の数々を気軽に巡ることができる。

見ごろの時期:5月~11月

中島台・獅子ヶ鼻湿原(なかじまだい ししがはなしつげん)

所在地 秋田県にかほ市象潟町横岡字中島岱国有林内
https://www.nikaho-kanko.jp/nature/

◆七夕絵どうろうまつり

 「七夕絵どうろうまつり」は湯沢市の夏の風物詩。徳川治世の時代から約300年の歴史を持つ伝統的な祭りで、8月5日から7日までの3日間、各家には5色の短冊や吹流しなどを吊り下げた青竹が門前に飾られる。また、通りには浮世絵美人が描かれた大小百数十基の絵どうろうが下げられ、市内を華やかに彩る。

 日暮れ時、色彩豊かな絵どうろうに一斉に灯りが灯されると、宵闇に優雅な絵が浮かび上がり、その美しさが観衆を魅了する。

 また、期間中はプロジェクションマッピングや七夕おどり、稲庭古城太鼓などのさまざまな催しが行われ、県内外から多くの観光客が訪れる。

開催日:2024年8月5日(月)~7日(水)

七夕絵どうろうまつり(たなばたえどうろうまつり)

所在地 秋田県湯沢市街(柳町、大町ほか)
https://tanabata2024.city-yuzawa.com/

2024.08.07(水)
文=CREA編集部