自分に合う美白はどう選べばいい?
その一方で、多くの美白化粧品を前にすると、私たちは毎年結局、同じ疑問にたどり着いてしまう。「いったい何を選べば良いのか?」と。これに対して、岡部さんの回答は、驚くほどシンプルだ。
「最も大切なのは、好きかどうか。その方の嗜好や、ライフスタイルに合っていることです」
皮膚科学の専門家の意見としては、ちょっぴり意外に思えるけれど、「香りや感触を“好き”と思うことは、“丁寧なお手入れ”に繫がります。化粧品は本来、ゆるやかに肌を整えるものであり、特に美白は継続して使うことが大切なんです」。
確かに感性豊かな女性ほど、“本能的な感覚”がキレイを育むモチベーションとなる場合もある。岡部さんの考えは、案外女性心理とスキンケア行動の核心をついているのかもしれない。
「安全性に関していうと、一般の方が成分表示を見ただけで判断するのは難しいと思います。現実的にできることは、購入前にサンプルを入手して、まず腕の内側で試してみること。トラブルの有無をきちんと確認したうえで、ブランドや製品に共感や愛情を覚え、使い続けられるものを選ぶと良いでしょう」
岡部美代治(おかべ みよじ)さん (ビューティサイエンティスト)
コーセーの研究所を経て、アルビオンにて商品開発、マーケティング等を担当し、数多くのヒット商品を手がける。2008年に独立後、現在は美容コンサルトとして活動中。毎月正しい美容情報を発信するセミナーを開催している。
http://www.beautysci.jp/
2014.03.07(金)
文=宇野ナミコ
撮影=藤巻 斉