この記事の連載
- 加隈亜衣さんインタビュー #1
- 加隈亜衣さんインタビュー #2
加隈さんが挑戦していること
――自分の手で人生を切り拓き、立ち向かっていく姿は、「プリキュア」そのものですね。加隈さんはプリキュアが20年間ずっと変わらずに愛され続けている理由は、どこにあると思いますか?
加隈 「女の子だから」「男の子だって」ではなく、その時々で挑戦したいことに自分なりの方法で立ち向かっていく生き様を、毎年ずっとアップデートし続けているところじゃないでしょうか。そしてその挑戦をやめない。それが、プリキュアが20年間輝き続け、そして愛され続ける理由なんじゃないかと思います。
――加隈さんご自身は何かに挑戦していることはありますか?
加隈 体作りです。もともと会社員だった私は、人前に立つどころか、ステージで歌って踊るなどということが自分の人生で起こると思っていなかったので、「まず体力をつけなければ…!」ということから、トレーニングを始めました。でも声優って、ただ体を鍛えればいいというわけではないんですよ。筋肉がつきすぎると、体が固まって声が出にくくなるので、どこまで鍛えれば自分にとってベストな状態を保てるのか、ずっと探しています。
「プリズムチーム」でも休憩中に、ジムやピラティスに通っているという話でかなり盛り上がったのですが、いつでもみなさんの前で全力でベストな声をお届けできる状態でいられるように頑張っています。といっても、そんなに凝り性ではないので、ゆるゆると……ですけどね。
――「声優になる」という夢を叶え、「プリキュアになる」「オールスターズに参加する」という憧れも実現したいま、挑戦や目標はありますか。
加隈 今年1年、「プリキュアイヤー」で走り抜けた後、自分のモチベーションがどこにいくのだろうと考えたことはあります。
でも、1年間のシリーズのなかでどんどん成長し、さらに途中で映画が入ることでより進化するキュアプリズムをやらせていただいて、1年で卒業するキャラクターではなく、10年、20年続くキャラクターを演じてみたいという新たな欲も出てきました。長くひとつのキャラクターを演じることで一体どんな世界が見えるのか、自分の中ですごく興味があります。いつかそんな作品にも関われたらいいなと思っています。
『映画プリキュアオールスターズF』9月15日(金)全国公開
2023.09.16(土)
文=相澤洋美
撮影=杉山秀樹