1991年に誕生した「美少女戦士セーラームーン」。少女漫画の枠を超えた社会現象となり、TVアニメ、ミュージカル、ドラマ、映画とさまざまな形で作品が展開されてきた。

 2014年からはより原作に忠実な「美少女戦士セーラームーンCrystal」シリーズの放映も始まり、今なお多くのファンに愛されている。

 第4期となる「デッド・ムーン」編は、劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』と題して、映画2部作として公開される(前編は絶賛公開中、後編は2月11日より公開)。

 主人公であるセーラームーン/月野うさぎを演じ続ける三石琴乃さんに「美少女戦士セーラームーン」への思いと今作についてお話を聞きました。


この子たちが映画館のスクリーンで動くんだ! と思うと楽しみ

――いよいよ劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』の後編が公開されますね。Crystalシリーズの第4期は25年ぶりの劇場版。製作のお話を聞いた時、どう思われました?

 第3期が終わったときにはスタッフの方に「まだ先のことは詳しく決まっていない」と言われていたので「第4期は劇場版です」と言われたときには「やっと、(第3期の)続きがやれる!」という嬉しい気持ちと「劇場版ときたか!」と驚いた気持ちでしたね。

 劇場の大きなスクリーンでうさぎちゃんをはじめセーラー戦士たちの活躍を観られるのは楽しみでしたが、第4期はボリュームもかなりあるので、どういう風にまとめるのかな? と実は少し心配していたんです(笑)。

 でもフタを開けてみたら「監督さすが!」のひと言でした。クライマックスのシーンはもちろん、セーラー戦士たちの日常のシーンもしっかりと面白おかしく描かれていて、テンポも良いし、見どころの連続、という作品になっていました。今千秋監督には感謝ですね。

――今回の劇場版では、キャラクターデザインが旧シリーズを手掛けていた只野和子さんになりました。

 もう「仲間が来てくれた!」という気持ちでしたね。劇中のうさぎちゃんたちにとっての“外部太陽系戦士”のような存在でしょうか。

 只野さんがデザインしたキャラクターからは、なんというか“気”のようなものが発しているんです。私自身も、画から感じるその“気”のようなものを掴んで芝居に取り組んでいるんですが、只野さんのキャラクターからはそのエネルギーが満ち溢れていて。

 「この子たちが映画館のスクリーンで動くんだ!」と思うと演じていて楽しかったですし、是非多くの人に観て欲しいと思います。

クライマックスのシーンは大画面で堪能してほしい

――前編は主に、スーパーセーラーマーキュリー、スーパーセーラーマーズ、スーパーセーラージュピター、スーパーセーラーヴィーナスの4戦士のそれぞれの成長がデッド・ムーンとの闘いを通して描かれていました。後編の見どころを教えてください。

 やっぱり、クライマックスのシーンですね。画の力、というところにも通じるのですが、ラストシーンのエターナルセーラームーンの姿には、プリンセスとしての神々しさというか、凛々しさが満ち溢れています。

 非常に見ごたえのあるシーンなので、やっぱり劇場の大画面で堪能してほしいですね。

2021.02.06(土)
文=CREA編集部
撮影=杉山秀樹