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【C】3つ当てはまったら検査推奨……

 生活習慣や日々のカラダや肌状態には、鉄欠乏性貧血になる要素が数多く潜んでいます。当てはまる項目がすでに年単位で続いているなら、すぐに貧血の検査を。そして鉄分貯金を今からスタートさせましょう。また、無月経やたまにしか月経がこない(稀発月経)場合には鉄の排出が減るため、鉄欠乏性貧血の該当リスクの減るものの、放置するのはよくないので必ず婦人科で受診してください。

日本女性の貧血の割合は世界の中でもダントツ

 下の表にあるように、世界各国と比べると、日本女性は突出して鉄不足状態にあることがわかります。その背景として、若い年代ほど「痩せている=美しい」という根強い憧れがあることが挙げられます。それを裏付けるように、現代女性たちの1日の摂取カロリーは終戦直後を下回っているというデータがあります。

 さらに、働く女性たちの貧血には、女性の社会進出を取り巻く環境も関係しています。就業時間が長引くほどに朝食の欠食率が高まるなど、栄養素の摂取量が減少していく傾向にあることが一般社団法人ラブテリの栄養調査でわかってきました。これでは女性が疲れやすく、だるい、やる気が起きないなどの症状が出てくるのは当然といえる状況なのです。そのほか、最新の研究では遺伝子のタイプにより、鉄の吸収に個人差があることもわかっています。

【後篇】に続く
【鉄分貯金レシピ】を読む

ほそかわもも

一般社団法人ラブテリ代表理事。両親のガン闘病経験から予防医学に関心をもち、渡米。International Nutrition Supplement Adviser.の資格を取得後、健康食品会社の開発・広報部に所属。アメリカで栄養疫学に出逢い、医師・助産師・管理栄養士・博士などの専門家から成る母子健康推進を活動目的としてプロジェクトチーム「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。これまで女子栄養大学・順天堂大学他と女性と次世代の健康に関する共同研究を、2014年には三菱地所(株)とともに働く女性の健康支援を一貫として「まるのうち保健室」をオープンし、「働き女子1,000名白書」を発表。現在まで貧血調査含めて延べ7,000名の女性の健康調査を行っている。2020年には聖路加国際大学と「こども貧血共同研究」もスタートし、精力的に活動を行っている。これまで国際学会で5本発表しているほか、著書に『成功する子は食べ物が9割』(主婦の友社)https://www.luvtelli.com/

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細川モモ(予防医療・栄養コンサルタント)著
村野直子(消化器内科医)監修
KADOKAWA
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2023.08.26(土)
デザイン=山下知子、瀬戸瑞絵(&Y design)
イラスト=小迎裕美子
医療監修=村野直子(消化器内科医)
協力=奈良岡佑南・三栖茉奈美・横尾美星(一般社団法人ラブテリ研究チーム)
編集・文=長田和歌子