台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。

 そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。


【2023年3月】悟明老師が占う「世界の動き」

 全世界が活発に動き始め、せわしなくなるひと月です。今月を象徴する天機星は知恵や聡明さ、天梁星は疫病退散、紫微・天府星は生活の質の向上、太陰星は経済的発展を意味することから、人智によって現状を打開することが可能となる時期。ここ3年あまり、人々に過酷な試練を与えてきた新型コロナですが、少なくともこのひと月の間に深刻になる可能性は低く、皆が国家の繁栄を願い、活動し、あらゆる業種が活性化していくように思います。

 では、今月の鍵となる4つの星から見ていきましょう。天機星=ヨーロッパ&中東には、吉星の化禄が入ってきます。文昌と文曲という2つの大吉星もあり、幸福感あるひと月となりそうです。最も有望なのは、ファッションとジュエリー業界。新しいデザイナーを迎えるハイブランドの躍進もあり得ます。銀河線でつながる天梁星の好影響を受け、経済効果も上々。服飾と宝飾業界は、各国からの受注増が期待できるでしょう。誹謗中傷を意味する凶星の五鬼がありますが、大きな影響はないものと思われます。

 天梁=韓国&北朝鮮には、吉星の化権が入ってきます。銀河線でつながる天機星に入ってくる文昌と文曲の好影響もあり、星回り的には好調。経済的発展が見込めます。食料難に陥っているという北朝鮮ですが、どこからか支援を取り付けるのではないでしょうか。また、凶星の指背があることから、リーダー同志が言い争う場面が出てくる可能性大。南北のトップによる揉め事が増えるかもしれません。北朝鮮がたびたび発射するミサイルについては、星回り的には威嚇に過ぎず、実戦につながる心配はないと見ています。

 紫微・天府星=南アメリカには、吉星の化科が入ってきます。また、天上貴星と呼ばれる吉星の天鉞もあり、運気は上々。さらには、銀河線でつながる七殺星に入ってくる吉星の天喜星の好影響も。観光、旅行、運輸業、ハイテク産業のほか、株式市場も活気づき、人々が明るい気持ちで過ごせるひと月となりそうです。凶星の天哭もありますが、ほとんど影響はないでしょう。

 太陰星=アメリカには、凶星の化忌が入ってきます。また、舌戦を意味する凶星の捲舌、武曲星にある凶星の羊刃や陌越の影響を受けることから、政治的な揉め事が絶えないひと月になりそうです。例えば、無人偵察用気球への対応をめぐる争いは、さらに加熱するのではないでしょうか。その一方、経済面では、天同星にある吉星の禄存の影響を受け、金融業、ハイテク産業は好調。世界経済を牽引するほど勢いづく可能性もあります。

 では、その他の国を見ていきましょう。

 カナダ=貪狼星には、凶星の白虎が入ってきます。観光&旅行業の見通しは明るいものの、星回り的には、列車や船舶などの交通事故の心配があるひと月。世界に報じられるほどの事故が起きるかもしれません。何事もないことを祈るばかりです。

 ロシア=巨門星には、凶星の災煞が入ってきます。災煞は、災害、紛争、人を傷つける行為、ひいては戦争をも示唆する星。安寧とは無縁の不安定な情勢となる様相です。太陽星にある凶星・病符の悪影響を受ける可能性もあり、新型コロナ、あるいは別の病気に苦しめられる……という状況もありえます。

 ウクライナ&ベラルーシ=廉貞・天相星には、吉星の天魁と天解が入ってきます。天からの助けが得られる星回りゆえ、他国からのさまざまな支援に恵まれるのではないでしょうか。経済面では、三方四正で結ばれる紫微・天府星からの好影響が期待できそう。ウクライナ経済を助けるのは、意外にも南アメリカの国々かもしれません。無情な戦争状態が終息し、一日も早い平和が訪れることを祈ります。

 インド&南アフリカ=破軍星には、地面に関する災害を意味する凶星・地劫が入ってきます。中規模の地震の心配がありますが、天機星と廉貞・天相星からの好影響を受け、大難が小難で済むものと見ています。加工&製造、観光業の発展も期待できます。

2023.02.28(火)
文=堀 由美子