横川さんが選んだお弁当 BEST3

<おいしそうだったお弁当>
佐藤多恵さんの【私の好きな秋ごはん弁当】

 みんなでお弁当をつくってきてわいわい食べる、このおいしい教室の感じも「シェア」と考えた。そこで、あまり話したことのない方や初めてお会いする方にも、「おいしいから食べて見て」と勧めたい、お気に入りのレシピでお弁当をつくった。豚肉とダイコンをイチジクのジャムで煮たもの、秋野菜を素揚げして、おかかとにんにくで和えたもの、秋鮭を土鍋で炊いたご飯と混ぜたもの、それから和栗のパウンドケーキ。マロンペーストと渋皮煮から自家製。

<印象的だったお弁当>
荒巻洋子さんの【半分この弁当】

「シェア」から、半分こをイメージした。盛りつけたほうの器に、同じ形の器をひっくり返してかぶせ、ひもで結んで持っていく。これが蓋になるとともに食べるときの取り分け皿にもなる。お茶碗に盛ったちらしずしは、具の数を奇数にし、残りの1個も半分こに。お椀にはクッキングペーパーでつくった小袋に具(わかめとお麩)を詰めて入れ、食べるときに具をお椀にあけ、ポットのすまし汁を注ぐ。

<シェアなお弁当>
コニシマリさんの【鶏の丸焼き弁当】

 個人的なことをみなさんと「シェア」したいと考えて、初めてつくったものを食べてもらうお弁当にした。今回初めてつくったのは、鶏の丸焼き。フェイスブックでもこれをつくったと告知してシェア。鶏の丸焼きには、分けにくいものを、分けて食べる醍醐味がある。鶏の中には、お麩、ポテト、セロリ、にんじん、じゃがいも、レバーが入っている。取り分けて、塩漬けのレモンを添えて食べる。

【横川さんのコメント】

 佐藤さんのお弁当は、おいしそうで食べたかった豚肉とダイコンをイチジクのジャムで煮たものが、僕が行くころにはなくなっていて食べられなかったので、その悔しさを込めて選びました。

 荒巻さんのお弁当は、具をわざわざ奇数にして、それも半分こにして食べる、というのがよかったです。

 コニシさんのお弁当は、鶏の丸焼きで、これはお弁当の定義としていいのか、というところもありますが、僕もこんなふうに「お弁当としてどうなのか」ということをやろうとしてやれなかったので、これには参りました。それにとてもおいしかったです。

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2013.11.15(金)
text:Rika kuwahara
photographs:MIki Fukano / Nanae Suzuki