その先には数少ないガチ台湾料理屋「赤丸」、ベトナム料理屋「バインミーゴンゴン」、ベトナム食材店「ANH NGUYEN」と続きます。ベトナム食材店に入ったことがない人は、見たことない食材ばかりで驚くでしょう。遠慮なく入ってわからなければ店員にやさしく聞いてみるのも手ですし、とりあえず100円程度のインスタントフォーを買うのもお勧めです。ちなみに店の入口には大きくベトナムの地図が描かれていますが、よく見ると中国とモメている黄沙群島(中国名、西沙諸島)と長沙群島(中国名、南沙諸島)の領有をアピールしている点がポイントでして、新小岩で領土問題を感じることができます。
貴州人オーナーの提供する食事は、かなり辛いので注意
ここでルミエール商店街は終了ですが、まだまだインド系カレー屋、中国食材店、ベトナム食材店と続きます。中国食材店と並んで「友誼物産」という店もあるのですが、話好きな中国人オーナーの所有する謎の民芸品やらレトロ雑貨を販売する店でして、日本の異国系の店の中でも類を見ない味わい深い店です。同じく変わり種の異国店としては、ルミエール商店街そばにバングラデシュ人経営のスマートフォン屋があります。外国で見るスマートフォンショップそのままの雰囲気なのがたまりません。
ベトナム料理屋のバインミーゴンゴンのところで左右を振り向くと、これまた日本でも珍しい貴州省の「貴州火鍋」と、中国東北地方のパン食だけを提供する「劉記中華面食」、それにタイ料理屋「センチャン」があります。
日本に住んでいる中国人は東北地方(遼寧・吉林・黒龍江3省)出身者が多いのですが、貴州は西南部で日本在住中国人もすごく少ないことから、貴州人オーナーの提供する食事にしてもよくあるガチ中華とはだいぶ違います。かなり辛いのでご覚悟を。一方、劉記中華面食の店内は中国の伝統的なパン屋という趣で、奥では中国の調理スタッフが頑張って作っている姿も。もちろん、どれもがガチ中華未経験の人には新しいので海外旅行気分になること間違いなしです。
2022.08.19(金)
文=山谷 剛史