1駅隣の小岩まで行くと、さらなる外国文化が

 さらに新小岩では現在バングラデシュ人によるモスクの資金を募っているところで、ムスリムの人にとっての心と教養のよりどころとなるモスクができれば、バングラデシュの店もより出てくることでしょう。新小岩にはすでにバングラデシュの店はありますが、よりガチ度を求めるならば隣駅の平井がお勧めです。

 ガチ外国な店が、地元商店街の色を変えすぎず溶け込んでいるのですが、新小岩の10年前を知る人に話を聞いたところ「タイ料理が昔からあった」「駄菓子屋のような店でおばあちゃんが500円で出してるケバブ屋があった」など、どうも昔から外国人が溶け込んでいた地域だったようです。

 例えばネパール料理屋マリカに入ってチャイを一杯飲むか、軽く食べてククリラムを飲む。その後ルミエール商店街を歩き、ガチ外国商店に入りつつ食事する店を決めると、1回の新小岩訪問で外国に行った気がして、記憶に残る刺激的な1日になるでしょう。またはさらに総武線で1駅隣の小岩まで行くと、さらなる外国文化と出会えて驚くことうけあいです。

 小岩などの異国飯については、1章まるごと小岩を扱った拙著「移民時代の異国飯」を手に取っていただければ幸いです。

写真=山谷剛史

2022.08.19(金)
文=山谷 剛史