三九ちゃんとの“馴れ初め”から全て聞く!

 お笑い芸人さんに一緒に暮らすペットを紹介してもらう連載「お笑い芸人の“うちの子”紹介」。第15回に登場いただくのは、パンサー・尾形貴弘さん。

 番組での企画を機に出会った、6歳の柴犬・三九(ミク)ちゃんと家族3人で暮らしています。生活を一緒にする家族に対して忠実に接するとされる柴犬ですが、三九ちゃんはとにかくヤキモチ焼き。毎日、忙しい中でもスキンシップと散歩に多くの時間を割いているそうです。

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――尾形さんにとって、三九ちゃんはどんな存在ですか?

 彼女……なのかなぁ。家族の中でいちばん、僕のことが好きなのは間違いないですね。うちの家族って俺以外、嫁さん、子供、三九と全員、女性なんですよ。中でも、三九は嫉妬がすごい。俺が子供に構いすぎているとマジギレしてきますし。

――例えばどんな行動を起こすんですか?

 うわぁー! ワンワン! って騒ぎ出すんです。以前、一緒に代々木公園のドッグランに行ったことがあるんですけど、その道中にちっちゃくてすごくかわいい犬がいて。俺が「かわいい~!」ってその子を触らせてもらってたら、三九がブチギレ! あんまり見たことがない顔をして、(俺を)違う場所に連れて行こうとしてるのを見てびっくりしました。

 あと、仕事に行く時も玄関の柵の前に寝そべって、行かないでほしいって阻止するんです。

――毎日そうなんですか?

 毎日ですね。仕事から帰るのは遅いので、嫁さんと子供は寝てることが多いんですけど、三九はずっと待ってくれてて。しかも嫁さんと子供がいない、2人だけの時間が好きで、僕がリビングで1人、食事をレンチンして食べてる時もべったり。膝に頭を乗せて、ずーーっと一緒にいます。

――溺愛されてますね。一緒に暮らすようになったのは、『トコトン掘り下げ隊! 生き物にサンキュー!!』というテレビ番組の企画からだったんですよね。

 そうですね。最初は、犬を飼うなら黒いパグがいいなと思ってたんです。店には生まれたばかりのちっちゃい子犬とか、男前とかかわいい柴犬がほかにもたくさんいたんですけど、1匹だけ、チャウチャウみたいな顔の子がいて、それが三九だったんです。

 当時は抱っこしてもうんともすんとも言わないし、犬特有の寄り添ってくる感じもないし、愛想もなかったです。で、当時、同棲してた嫁さんにLINE電話して見せたら、「この子がいい」って言われて。俺もそう思ってたので「だよな?」って返して、三九を連れて帰ることになりました。三九と出会えたのは運命だと思います。

2022.05.27(金)
文=高本亜紀
撮影=末永裕樹
写真=尾形貴弘