「DIVA ME」では、今まで折々に言ってきたことを、そのまま詰め込んで歌っています。自分のままで生きるということを、肯定して、鼓舞して、何もできない時もあるけど頑張りたいよね、と。歌詞で書いていることは本当に今までのツイートと一緒なんですが、こうやって音楽にすることで、さらに多くの人に届くんだと思って、うれしいです。
私は、人間、それぞれやりたいように自由にやればいいと思っています。だから「DIVA ME」という曲も、「私はこういう感じで勝手にやらせてもらいます」という態度になっている気がします。誰にも頼まれていなくても、それでも大きな使命感を持って、全力で自分を奮い立たせに行く姿勢です。でも私が好きなことを表現したり理想の自分を体現したりすることで、結果的に聴いている人が元気を出してくれたり、「これでいいんだ」って思ってくれたりするのは、奇跡みたいにありがたいことだなといつも思います。
「DIVA ME」は「みんなDIVAになろう!」という曲ではないんです。全人類「DIVA」化計画ではない。この曲で歌われるような「DIVA」の精神性を少なからず持っている、あるいは、そのようにありたいと思っている人に「私ってDIVAだったんだ」と気づいてほしかったんです。「DIVA」であることを自覚して、せめてこの曲を聴いている間は心の中だけでも強く自分を信じられるような、そんな曲にしたかった。
今度は私が「DIVA」になる番
――自分自身を奮い立たせる姿が、結果として聴く人を元気にしてくれるんですね。
そうですね。でもだからといって、「DIVA ME」を聴いているファンの方を、「悩める子羊」だと限定したい気持ちは本当にないんです。のびのびと生きている私でも、「DIVA ME DIVA ME」って自分に言い聞かせて頑張る時がある。だからきっと、誰にだって届くはずだと思っています。私もずっと音楽に助けられてきたし、今でもそうなんです。
2021.09.15(水)
文=「別冊文藝春秋」編集部
撮影=平松市聖/文藝春秋