田中 ただし、海や山でのアウトドアレジャーなど、長時間屋外にいるときには眩しさや紫外線からしっかり目を守ることを優先したいところです。カラー濃度の濃いレンズ、なおかつフレームは顔との隙間から紫外線が入り込まないよう、顔に沿ったカーブのついたもののほうが快適に使えるでしょう。
品質表示タグを必ずチェックすべし
田中 加えて、サングラスを選ぶ際に必ず確認したいのが、レンズの紫外線カット率です。紫外線は目に見えない波長の光なので、カット率はレンズカラーの濃度に比例するものではありません。そのため見た目ではわからないのですが、サングラスに付けられた品質表示タグに「紫外線透過率」が書かれています。紫外線透過率が1.0%以下とあれば、99%以上紫外線をカットしていることになります。「UV400」と表示されている場合もありますね。
——タグには、「可視光線透過率」も書かれています。
田中 可視光線は目に見える光のことで、こちらの数値が低いほど一般的にはレンズの色が濃く、眩しさをカットすることができます。ちなみに濃度によっては夜間運転には不適合ですので、車の運転をされる方は注意をしてください。
——紫外線カット率が重要とのことですが、最近では100円ショップを含め安価なサングラスにも「UV400」の表示があったりします。
田中 紫外線カット性能という点では問題がなかったとしても、レンズ基材の質や、屈折力や平行度といったレンズ設計の面に違いがあるのではないかと思います。これらは見え方の質にも関わってくるものです。また、フレームも細やかな調整に対応できない場合が多く、掛け心地にも影響を及ぼします。お顔にフィットさせられなければ、快適には掛けられないですし、隙間から紫外線が入り込んでしまうでしょう。
——なるほど、選びの基準は紫外線カット率だけではないわけですね。
サングラスビギナーにも使いやすいカラーは?
——サングラスは、フレームデザインだけでなくレンズのカラーも見た目の印象に関わってきますよね。また、視界がレンズカラーに染まるため、見え方の好みなどもあるかと思います。それらを踏まえ、初心者におすすめのカラーなどはありますか。
2021.07.27(火)
文=伊藤美玲