目に入ることで、さまざまな影響を及ぼす恐れがある紫外線。さらに強い日差しによる眩しさも同時に防止するには、サングラスが有効だ。ここでは、サングラス選びの基本について、オグラ眼鏡店渋谷本店のフレームアドバイザーである田中千恵さんに話を訊いた。

まずは掛けるシーンや目的を明確に

——日頃眩しさを感じていながらも、サングラスを掛けることには気後れしてしまう人も少なくないかと思います。最初の1本を選ぶなら、どんなことに気を付けたら良いでしょうか。

田中 サングラスというとレンズが真っ黒で、フレームも大きい、フチが太いといったイメージを持っている方も多いかと思います。たしかに、そうしたデザインは日常的に掛けるには少々威圧感が出てしまいがちです。ですが、現在はデザインの幅も広く、掛け心地や見た目ともに掛けやすいものも多く出ています。

 数あるなかから自分に合うものを選ぶためには、まず自分がサングラスを使う目的やシーンを整理することが大切です。

——“自分はなぜ、どんなときにサングラスを必要としているのか”を明確にしておくと、お店でも相談がしやすいということですね。

田中 はい。日々の外出に使うのか、海や山で使うのか、スポーツで使うのかなど、シチュエーションによって必要な大きさや形状、レンズのカラー濃度などが変わってきます。

 日常的に使用するのであれば、フレームはメガネの延長線上で使えるようなデザインやサイズが掛けやすいでしょう。レンズは、目が透ける程度に色づいたカラーをおすすめしています。淡い色のものでも日常生活程度の眩しさであれば和らげることができますし、普段の着こなしにも馴染んでくれます。色が濃いレンズの方が紫外線をカットできると思われる方もいらっしゃいますが、紫外線カット機能のあるレンズならば、レンズのカラー濃度に関わらず紫外線対策が可能です。

——薄いカラーだと威圧感がなく、屋内に入ったときも掛けていられるので、掛け外しの面倒がないですね。普段からつねに眩しさを感じている方にも良さそうです。

2021.07.27(火)
文=伊藤美玲