“浜旦那”気分で名物を味わい お屋敷に泊まる
散策途中には、竹原ならではの美味も堪能したいもの。
注目は、町に伝わる希少な郷土料理「魚飯(ぎょはん)」。この土地でしか食べることができない伝統の一皿です。
製塩業で財を成した“浜旦那(塩田経営者)”たちが、祭事やおもてなしの席で好んだという贅沢料理「魚飯」。
瀬戸内の新鮮な鯛など、白身魚を丁寧に焼き上げ、ほぐした身を海老や錦糸卵などとともにごはんの上に盛り付けて、鯛の骨や昆布、鰹、いりこなどの出汁をかけていただくというもの。
立ちのぼる香りがなんとも食欲をそそり、口いっぱいに広がる旨みがたまらない逸品です。
「味いろいろ ますや」をはじめとしたお店で提供(要予約)していて、ちょっとひと休みに立ち寄りたい素敵なカフェ 「茶寮一会 -ICHIE-」でも味わうことができます。
味いろいろ ますや
電話番号 0846-22-8623
営業時間 11:00~13:30(L.O.)、17:00~20:30(L.O.)
定休日 月曜 ※魚飯(1,400円)は、数日前に要予約
茶寮一会 -ICHIE-
電話番号 0846-22-0258
営業時間 11:00~17:00
定休日 月・木・金曜(休日は営業)
https://saryo-ichie.net/
また、映画好きにはたまらない一軒が、お好み焼喫茶「ほり川」。
「時をかける少女」に登場する、お醤油屋さんの “吾郎ちゃん家”が経営していて、竹原といえば “抜き”には語れないお店です。
名物メニューは「純米吟醸たけはら焼」。
お好み焼き生地に地元酒蔵の酒粕を練り込み、オリジナルソースでそのおいしさは倍増!
ほり川
電話番号 0846-22-2475
営業時間 11:00~14:30、17:00~19:30
定休日 水曜
http://www.horikawa-1919.co.jp/
そして、竹原への旅で泊まってみたいのが、2019年夏に誕生した「NIPPONIA HOTEL 竹原 製塩町」。
まさに旅の目的になるユニークな宿です。
古い家並みのなかに点在するお屋敷を、客室(全10室)やダイニングなどにリノベーションした分散型ホテルで、竹原の町に暮らすような滞在を楽しめます。
こちらの話題の宿での滞在は、瀬戸内で獲れた新鮮食材をふんだんに取り入れたディナーも大きな楽しみ。
スイスのグランドメゾンなどで腕をふるった重鎮シェフの感性と、竹原の豊かな食文化が融合するコースは、ここでしか味わうことのできない美食体験です。
さらに、旬の食材がふんだんな洗練されたお料理に合わせて、地酒のペアリングができるのもうれしいところ。
NIPPONIA HOTEL 竹原 製塩町
フリーダイヤル 0120-210-289
料金 1名 32,540円~(1室2名利用、夕・朝食付き)
https://www.nipponia-takehara.com/
そして、まだ飲み足りない……という人は、ぜひ「バー ロベルタ」へ。
店主の堀内信輔さんは、2019年に「PBO 全国バーテンダーズ・コンペティション」でNo.1に輝いた、実はスゴい人なのです。
カウンター席でゆったりくつろぎながら、オリジナルカクテルに酔いしれる “マチュア”なひとときを楽しんで。
バー ロベルタ
電話番号 0846-22-9907
営業時間 17:00~24:00
定休日 日曜、第2月曜
2020.09.30(水)
構成・文=矢野詔次郎
撮影=志水 隆、中西 学、長谷川潤