洗練されたデザインが光るミュージアムグッズ

 所蔵品を活かしたミュージアムグッズは、G_GRAPHICS INC.が手掛けており、洗練されたデザインが魅力的です。

 例えばマスキングテープは、「そうそう、屏風に描かれた絵はこの太さのマスキングテープがちょうどいいんだよね……!」と唸ってしまう。

 美術ファンから見ても、深江芦舟(ふかえ ろしゅう)の《草花図屏風》のマスキングテープなど、「あの重要文化財が……マスキングテープでいつでも使える……!」と手が震えてしまうのではないのでしょうか。

 他にも、パッケージに所蔵品が用いられた、京都産の茶葉を使用した日本茶のティーバッグも販売されていたり。煎茶かほうじ茶が選べます。

 旅の思い出はもちろん、ちょっとしたプレゼントにも最適です。美術館で買ったお茶を贈るって素敵ですよね。

 また、イラストレーターの、てらおかなつみさんとコラボレーションしたグッズもあります。所蔵品をてらおかさんの手で解釈した、色味も穏やかで柔らかいイラストが魅力的。

 てらおかさんのイラストではお馴染みの犬の絵が、グッズのあちらこちらに登場しています。

 文房具を中心に、ポストカード、メモ、ふせんが揃っています。手に取ると、そのまま作品の中へ導かれていくみたいですね。てらおかさんの世界観も一緒に楽しんでみましょう。

 オリジナルグッズの他にも、京都ゆかりの作家さんの作品もショップに並んでいます。

 まだオープンして間もない福田美術館。美術館のコレクションの拡充によって、ミュージアムショップもどんどん発展していくのでしょう。

 今後はどのようなミュージアムグッズが登場するのか、期待大です!

福田美術館

所在地 京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16
電話番号 075-863-0606
開館時間 10:00~17:00(受付締切 16:30)
料金 一般・大学生 1300円、高校生 700円、小中学生 400円、障がい者と介添人1名まで 各700円
休館日 火曜日(祝日の場合はその翌日)、年末年始
https://fukuda-art-museum.jp/

大澤夏美(おおさわ なつみ)

ミュージアムグッズ愛好家。札幌市立大学でメディアデザインを学び、北海道大学大学院文学研究科にて博物館経営論の観点からミュージアムグッズを研究し修了。現在も全国各地のミュージアムグッズを追い求めている(収集は1,000点以上)。様々な媒体で、博物館経営論の見地からおすすめできるミュージアムグッズを紹介。ミュージアムグッズを通じて博物館の魅力を広める活動に邁進している。note:https://note.com/momonoke