気分転換には刺激的な「アクション映画」を
◆ウォッチメン
編集T アメコミを実写化した『ウォッチメン』(A)もかなり刺激的でした。アメリカで実際に起きた人種差別にまつわる陰惨な事件を、アクション、バイオレンス、セックス全部ごちゃ混ぜにして表現した、かなり攻めた内容です。謎の引っ張り方が秀逸なので、続きが気になってしまって一気に観ちゃいました。昨年大ヒットした映画『ジョーカー』が好きな人にはぜひ観てほしい! Kさんは、他に何がおすすめですか?
編集K 『ジョーカー』つながりで思い出しましたが、今さらながらマーティン・スコセッシ監督の『キング・オブ・コメディ』(A)、名作でした。『ジョーカー』のトッド・フィリップス監督が、『タクシードライバー』(A、N)とともに大きな影響を受けたと発言していた作品です。実際、『キング・オブ・コメディ』の主人公・パプキンがコメディアン志望だったり、パプキンを演じているのが『ジョーカー』にも重要な役どころで出演しているロバート・デ・ニーロだったりと、両者には多くの共通点が。それらを見つけながら観ると、作品をより深く楽しめます。
あと、“今さら観た”シリーズで言うと、タランティーノ作品の中で見逃していた『デス・プルーフ in グラインドハウス』(A)も観ました。後半のカーチェイス、あれやばくないですか? 車のボンネットにしがみつくゾーイ・ベル、強靭すぎ。後半は笑いが止まりませんでした。
◆デスプルーフ in グラインドハウス
編集T ゾーイ・ベルたちに追い詰められた、カート・ラッセル演じる極悪スタントマンの情けなさといったら! もはや愛おしさすら感じる。 公開当時、映画館で大興奮して、観終わった足ですぐまたチケットを買って、1日に2度続けて観た覚えがあります。塞ぎこみがちな今だからこそ、笑える作品はいいですよね。
2020.06.10(水)
文=CREA編集部