※この記事は、CREA2020年1月号に掲載されたものです。CREA WEBで一部公開していたインタビュー記事を、特別再編集して、全文公開します!
2019年に公開された映画『屍人荘の殺人』で、二度目の共演を果たした神木隆之介さんと中村倫也さん。CREA2020年1月号掲載のインタビューでは、ふたりの仲の良さを物語る軽やかなトークが。
「大人になりたくない子どもです!」「釣り、キャンプがしたい」と語りながら、ふたりの素顔をもっとうかがいしることのできるインタビューのすべてを、今回はお届けします。
演技派として定評のある 息も馬も合う絶妙コンビ
いろんな意味で、映画『屍人荘の殺人』は驚きに満ちた作品。いくつものミステリー賞に輝いた話題作に、木村ひさし監督はコメディ要素を加えていった。
なかでも楽しいのが、神木隆之介さんと中村倫也さんの丁々発止の掛け合いだ。大学のミステリー愛好会に所属する年齢不詳の自称ホームズ・明智(中村)とお人好しで推理下手の助手・葉村(神木)という役どころだった。
──おふたりは、『3月のライオン』以来の共演ですね。
神木 『3月のライオン』ではそれほど共演シーンは多くなかったのですが、公開時のLINEライブなどで一緒になって、ものすごく助けてもらいました。
中村 そこでリュウのパーソナルな面もなんとなくつかめていたので、『屍人荘~』でオファーをいただいたときも、どうにでも転がせるなと思った記憶があります。
神木 本当ですか?
中村 ホントホント。そうでなければ、もっと遠慮していたと思う。空回りしそうなときは加減するけど、リュウは何をやっても拾ってくれるという安心感があるから。
神木 僕の演じた葉村は、あまり癖のない普通の大学生なので、個性的な方々のボケを受けてのリアクションを大事にしました。
噓っぽくならないように、シリアスと軽やかさのレベルを考えながら。でも、明智があそこまで変わった人になるとは思っていなかった。
中村 そう? 明智がマイペースに際立った行動をすればするほど、それに対して葉村はいろんなリアクションができて、キャラが立つ。そういうコンビネーションは念頭におきながら演じていましたね。
2020.06.02(火)
文=黒瀬朋子
撮影=馬込将充
ヘアメイク=MIZUHO(vitamins/神木)、Emiy(中村)
スタイリスト=百瀬 豪(神木)、小林 新(UM/中村)