現代の台北を舞台にした
ポエティックな人物相関図

 『台北暮色』は、女性監督ホアン・シーのデビュー作。『悲情城市』や『冬冬の夏休み』で知られる名匠・ホウ・シャオシェンの現場で、ホアン・シーは映画を学んだ。そのホウ・シャオシェンは、本作において製作総指揮を務めている。

 この映画は、台北映画祭で上映され、脚本賞を含む4つの賞を受賞。金馬奨(台湾の有名映画賞)では主演のリマ・ジタンが最優秀新人賞を受賞した。

 また、日本公開版ではエンディングテーマ曲をNulbarich(ナルバリッチ)が書き下ろしたことも話題になっている。

 登場人物は車で生活する中年の男フォン(クー・ユールン)、人と混じり合えない自閉症の少年リー(ホアン・ユエン)。「ジョニーはそこにいますか?」という間違い電話を何度も受ける独り暮らしの女シュー(リマ・ジタン)。

 そんな3人が孤独の中、出逢い、新しい未来が見えてきたとき、シューの思いがけない過去が明らかになっていく。台北の「暮色」、そこに何をみるのか……。

 主演のリマ・ジタン、プロデューサーを務めるホウ・シャオシェン、今作でデビューした女性映画監督ホアン・シーのインタビューをお届けします。

2018.11.03(土)
文=CREA WEB編集室