CKBの楽曲に導かれるまま
ソウルやワイキキへ(光石)
横山 ロックンロールが好きで50'sに傾倒していく人はけっこういますけど、光石さんみたいにそこからさらに幅広く、リンクしていく人はなかなかいない。ソウル・ミュージックが好きなところもシンパシーを感じます。
光石 僕、横山さんの影響でアジアに行くようになったんですよ。タイ、香港、韓国。CKBの「ウォーカーヒルズ・ブーガルー」を聞いて、ソウルの「パラダイスカジノ・ウォーカーヒル」にも行きました。
横山 嬉しいですねー。
光石 あの歌で「黒 白 黄色の肌薫るフロア」と歌われていたのでどんなに国際色豊かな所なんだろうと妄想を膨らませていたんですが、カジノにいたのはほとんど中国人でした。
横山 そうでしたか。
光石 タイに関しては、タイの映画(ペンエーグ・ラッタナルアーン監督による07年作品『インビジブル・ウェーブ』)にちょっと出て、知り合いができて行くようになったというのもあるんですけど、旅先は横山さんから確実に影響を受けてます。JALの機内誌「SKYWARD」の横山さんの記事を読んで、ワイキキのダウンタウンをウロウロしてみたり。
横山 ダウンタウンはいいですよね。どの街でもちょっとエキゾチックな香りのする場所が好きなんですよ。LAに行ってもリトルトーキョーとかコリアタウンに行っちゃうんです。
光石 LAにはまだ行ったことないんですよ。
横山 ニューアルバム『GOING TO A GO-GO』のジャケットの被写体も、LAの空港にある「Encounter」というレストランなんですよ。以前からアトミックな50’sテイストのあの建物が大好きで。
光石 ああ、ホントですね。かっこいい!
横山 海岸沿いのマリブやベニスビーチもいいし、N.W.A.やケンドリック・ラマーを生み、今やヒップホップの聖地となったコンプトンにも行きました。「Amoeba Music」っていう巨大なレコード屋でロス・ロボスのインストアライブに遭遇したり、LAはチカーノ(メキシコ系アメリカ人)文化もたまんないですね。
光石 そういう横山さんのセンスに僕はいちいち影響されているんです。クルマ、旅、音楽。おかげで世界が確実に広がりました。
2018.09.21(金)
構成=佐野郷子
撮影=鈴木七絵
スタイリング=下山さつき
ヘアメイク=山田久美子