2018年は、横山剣さん率いるクレイジーケンバンド(以下CKB)がデビュー20周年を迎えたアニバーサリーイヤー。3年ぶりのオリジナルアルバム『GOING TO A GO-GO』のリリース、そして横浜アリーナでのライブなど、アグレッシブな活動が続きます。
CREA WEBでは、デビュー20周年を記念して、スペシャル対談を企画しました。剣さんのお相手としてご登場いただいたのは、熱狂的なCKBのファンとして知られる俳優の光石研さん。2人のケンさんは今回が初対面。全5回にわたり、濃密すぎる対話の一部始終をお届けします!
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梅ヶ丘でスーツを誂え渋谷でライブ三昧
光石 下北沢では中古レコード店「フラッシュ・ディスク・ランチ」にもよく行きました。僕が梅ヶ丘に住んでいた頃ですね。
横山 梅ヶ丘といえば、カスタムオーダーの「洋服の並木」!
光石 「並木」でもスーツを誂えていたんですか?
横山 コンポラスーツを作りました。福生は高いけど、「並木」は安くて早いんですよね。
光石 その福生の店って「K.ブラザーズ」のことですか?
横山 そうそう。懐に余裕があったら「K.ブラザーズ」でした。ホントにいろんなことをよくご存じですね。
光石 そんな趣味嗜好でしたから、役者仲間で気が合う人はいなかったんです。
横山 ああ。そうでしたか。
光石 クールス、シャネルズ、山下達郎さんに導かれるようにソウル/R&Bにハマり、僕はシングル、7インチには手を出さずにLPを集めていました。渋谷にあった「ライブイン」にソウル系のアーティストを観に行ったり。
横山 「ライブイン」! あの当時ですら経年劣化の激しいビルにあって、お客さんが踊ると床が揺れて怖かった(笑)。チャカ・カーン、ウィルソン・ピケット、バーケイズ、ロバート・クレイ、ジョン・リー・フッカー……いいアーティストがたくさん来ましたね。
光石 僕は「ライブイン」でクールスのジェームス藤木さん&ザ・デュークスのライブを何回か観ました。JB(ジェームス・ブラウン)のナンバーやソウル/R&Bの名曲がかっこよくてねー。
横山 その時、たぶん一緒に観ていますよ。いやぁ、ホントに近いところにいたんですね。
2018.09.18(火)
構成=佐野郷子
撮影=鈴木七絵
スタイリング=下山さつき
ヘアメイク=山田久美子