河辺明子さん
お子さん:武蔵くん 1歳/コンビ株式会社 経営企画部 秘書

 ちょうど1歳の誕生日を迎えたばかりという一人息子、武蔵くんの名前の由来は「夫婦揃って埼玉出身だったことから。つまり郷土愛ですね♪」と、座を和ませてからインタビューの席についた河辺さん。

 生来の子ども好きで、子どものために働きたいと2002年に入社したのが、国内ベビー用品ブランドの大手コンビだった。

 ワーキングマザーにとって働きやすい職場なのはもちろん、子どもを持つ男性社員への育児支援制度(子どもが生後6カ月になるまでに5日間の連続休暇をとる義務、育児時短就業制度、チャイルドケアホリディなど)も充分に整った「育児中の父」も応援する会社。男性社員はほぼ全員「イクメンへの道」が決定づけられている。

洗濯物干しから押入れまでは一直線の導線

 その影響もあってか、社内結婚した夫は、保育園への送り、食器の片付け、洗濯、買い物と、家事・育児の片翼をしっかりと担っている。「○時に保育園に送ったよ」「足りない食材は何?」など、一日に何度も届く夫からのメールは具体的でキメが細かい。小さなことでもメールし合い情報を共有することで、効率的に分担ができるという。

「夫婦というより、一つのプロジェクトを共同進行する戦友のような関係」と話す河辺さん。妊娠中に引っ越した新しい部屋は、家事動線に無駄がないように、干し場から洗濯物を収納する場所までの最短動線を考え、お掃除ロボットが掃除しやすいような家具を選んだ。これも全て夫婦のプロジェクトだ。

 自身の出産・育児で自社の育児グッズを実際に使い始め、取っ手の角度やボタンの位置など、今まであまり気にならなかった細かな部分が気になってきたという。

 また、我が子に使ってみたことで改めて発見できたこともある。例えば脱着式のベビーシートも、車以外の場面で何度も役立ち「きっとたくさんのママたちもいろいろな場面で便利につかっているだろう」と実感した。

 気になった部分は開発部署に伝え、これからも「ママの生きた声」として正直な意見をあげていこうと考えている。

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2012.03.14(水)
text&photographs:LITTLE MAMA