世界遺産・海辺に広がる古代祭壇に訪問。ポリネシアはじまりの地、ライアテア島

 ライアテア島では本船は沖合に停泊するのではなく、中心地ウツロアに接岸しました。上陸してまず驚いたのが、スーパーのカルフールを見つけたこと。このクルーズで訪れてきた島の中ではどこよりも都会です。

 けれども中心部を少し離れれば、雄大な緑の山並みが連なり、熱帯の花々に彩られた天国の庭のような景色が広がります。ここはかつて“ハヴァイイ”と呼ばれた、神々が生まれた地。そしてポリネシア・トライアングル(ハワイ、ニュージーランド、イースター島を結ぶ海域)で最初に人類が住み着いた地でもあります。

 そんな聖なる島ゆえ、島内にはマラエや岩面彫刻など古代遺跡が数多く残されています。なかでも戦いと豊穣の神オロのために造られたマラエ「タプタプアテア」は特別。生者の世界と先祖や神々が暮らす世界が交わる地点であり、ポリネシア全域において宗教と政治の中心地でもありました。ユネスコ世界遺産でもあります。

 タプタプアテアは7世紀頃から建造が始まり、14~18世紀に隆盛を極め、海辺の広大な芝生エリアにゆったりと点在しています。丸みをおびた火山岩を敷き詰め、サンゴを積み重ねた広場を前にすると、当時、戦士や高僧たちが行き交っていた光景が目に浮かんできます。時折、静寂を破るニワトリの鳴き声は、もしかしたらその頃と変わらない響きなのかもしれません。

 ところで、ウツロアのマーケット2階でフランス語が通じずに困っていたところ、タヒチアンが助け舟に呼んできたのが、なんとライアテア在住の日本人の喜納久恵さん。久恵さんは2017年にフランスからバックパックを背負ってこの島へやってきて、ハイビスカスの品種改良に取り組むご主人と出会ったそうです。久恵さんはマーケットの2階でココナッツとタマヌオイルの手作りソープを販売しているので、ライアテアを訪ねる機会があったら、ぜひ立ち寄ってみてください。

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