清掃の仕事からいきなり証券マンに

―そのあと、安定した職は得られたんですか?

 紆余曲折ののち、ある派遣会社に登録することができたんです。はじめて派遣された先が、自民党本部からもほど近い、地上44階地下4階建てのビルを清掃する会社でした。それでも時給何百円の世界ですから、きつかったですよね。

 たまたま担当したのが外資系証券会社のフロアで、朝から晩までトイレ掃除をしたり、プリンタの紙詰まりを直したりしていました。そこでよく顔を合わせていたカナダ人の営業幹部と仲良くなって、身の上話をしたところ、「おまえは将来出世するから、うちで使ってやる!」と言われて。すぐに試験を受けさせてもらい、無事に入社できました。

――清掃の仕事から、いきなり証券マンですか。

 そんなキラキラしたもんじゃないですよ。証券会社には勤めていましたけど、2000人ぐらいいる会社の中で「自分が最も底辺の人間だな」と思っていました。僕はアルバイトに毛がはえたような存在で、資料づくりといっても、アナリストが作った分厚いレポートを正確にホチキス止めするだけでした。雑用中の雑用ですよね。

 それでも面白かったのは、当時は年収600万ももらっていたの。勉強熱心だから、自分で言うのもなんだけど、めちゃくちゃ出来がよかったんです。スポンジのようになんでも吸収する男でした。

 2005年の郵政選挙で当選し、証券マンから政治家に転身しましたが、あのまま行くと間違いなくニューヨークのウォール街でトップを取れたと思うね。人生の2回目があれば、もう一度選挙に出たいとは思わないけど、もう一度ウォール街で勝負してみたいなと思います。

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