フレデリック・カッセルの定番「タルト・フレーズ」

――人気の定番「タルト・フレーズ」について教えてください。

 クラシックで、とても重要な一品。タルトを食べると、そのパティシエの実力がわかるとも言われます。シンプルだからこそ、素材のクオリティや技術が現れるからです。ピスタチオもいちごも、必ず良いものだけを選びます。良いいちごが手に入らなければ、このタルトは作りません。それはフランスの私の店でも、日本でも同じです。

 ピスタチオのタルト生地にカスタードクリームを絞り、カットしたいちごを丁寧にのせて仕上げます。フランスでは、契約しているシャルドン農園のいちごを使っていますが、日本では今は「とちあいか」を使っています。

 新しさを追い求めることも大切ですが、それ以上に、ベーシックで良い素材を使い、本当においしいものを作ることを大事にしています。多くのものを進化させてきましたが、クラシックで奇をてらわないお菓子は、欠かすことができません。

》【前篇】“お菓子のエンジェル”フレデリック・カッセルが届けるしあわせの輪。新作の猫パッケージショコラ&バトン・ミルフィーユは必食! を読む

フレデリック・カッセル

1967年5月25日生まれ、フランス北部アブヴィル出身。精肉店を営む家で“良質の食”に囲まれて育つ。ポール・マニュにて飴細工を学んでいた頃にピエール・エルメ氏と出逢い、1988年からFAUCHONにて修行。1994年、高品質の食を求める人たちが多いことで知られる、パリ郊外のフォンテーヌブローにて自身の店をオープン。世界規模のパティシエ・ショコラティエ協会「ルレ・デセール」の会長を長らく務め、2018年には名誉会長に就任した。こだわり抜いた素材と伝統が紡ぎ出す繊細なパティスリーは、世界中で多くの人々を魅了している。

最初から記事を読む “お菓子のエンジェル”フレデリック・カッセルが届けるし...