ラジオのパーソナリティの仕事で学んだ“対人スキル”
――舞台の上で、ギャリーは何かに追い立てられてるようにずっと喋っていますね。実は意外と吾郎さんも、おしゃべりなところがあるのかなと思うことがあるんです。特に「THE TRAD」(TOKYO FM)でラジオの生放送を聞いていると。
あのギャリーの感じは面白いですよね。僕もラジオをやっていて、なんか喋んなきゃとか、間が怖いから埋めなきゃ、みたいなのは感じますよ。そんなに大したことを喋ってなくても、ラジオをやる人はあんなふうに追い立てられるように喋るようになっちゃう。他のパーソナリティの方の番組を聞いていても思います。
僕の人生において、ラジオのパーソナリティはすごく経験できて良かったですね。人とのコミュニケーションであったり、場の空気をちゃんと感じ取る力であったり、人が生きる上で役に立つことをたくさん学びました。対人スキルを上げるような、こういうことを勉強しておかないと、僕は世の中から離れてしまうと思う。自分に欠けてた部分を補えて、すごくいいですね。
――対人スキルがそれまで欠けていたという意味ですか?
僕はどちらかというと人見知りのところがあったりするので。
――でも、吾郎さんはとても優しい方なんだなって、ラジオを聞いていて感じます。
優しいと言っていただけるのは嬉しいですね。これからも平和な感じで番組を続けていきたいので。人を追い詰めて面白さを引き出す、というのは苦手。そういう話の聞き出し方もあると思いますが、僕はそういう芸風ではないですしね。
――吾郎さんは「恋と音楽」シリーズ(2012年、14年、16年)など以前のPARCO劇場の舞台には何度も立たれていますが、新装したPARCO劇場は初めてですよね?
そう、初めてなんですよ。今まで観に行ってはいて、すごくいい劇場ですね。以前のPARCO劇場もよかったけれど、新しい劇場はいいですよ。古い劇場も良いですが、新しい劇場は、今の演出に耐えうる作りになっているという側面はある気がします。
PARCO劇場に立つのは、僕は10年ぶりぐらいなので楽しみでワクワクしています。もちろん思い出もありますし、20代前半からやってますから、なんかほっとするよね。「プレゼント・ラフター」みたいな会話劇ってあんまり大きい劇場でやるとちょっと違和感があるので、ちょうどいいサイズなのでは。渋谷も好きですし、好きな劇場ですね。










