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◆2位『壇蜜』清野とおる/講談社

»【マンガ】『壇蜜』第1話を読む

 大ヒット作『東京都北区赤羽』で知られる作者と、あの壇蜜さんの結婚の報が日本中を駆けめぐったのは2019年のこと。本作はその2年前、テレビ番組のロケで初めて会った日の驚愕の真実から結婚に至るまでを綴ったエッセイコミックです。超売れっ子タレントでありながら庶民的すぎる壇蜜さんの素顔に魅了されること間違いなし。「ミステリアス」どころか謎そのもののような存在でありつつ、どうしてこんなにキュートなのか。

 壇蜜さんが体験した強烈なオカルティックなエピソードも満載。作者は本作を“「恋愛記」や「結婚記」ではなく壇蜜への「潜入取材記」”と述べていますが、それでも近来まれに見る純愛譚と呼びたい作品です。きっとこれが魂の片割れというものなのだと思えてなりません。

◆芸能ニュースの文字からは分からない、ディープな人間ドラマがリアル。(小学館「月刊フラワーズ」編集部 副編集長/永田裕紀子さん)

◆「夫婦」を扱った作品は数あれど、こんな漫画は今まで見たことがない。(マガジンハウス 漫画編集部「SHURO」/柳川英子さん)

◆読んでいるうちに憧れの夫婦像にも見えてくる不気味ほっこりエッセイで抜群に面白かったです。(トーチweb副編集長、デザイナー/中山 望さん)

2025.10.15(水)
文=粟生こずえ
写真=平松市聖