毎年いち早く春の知らせが届く伊豆半島へ、花を愛で、春風を感じる旅に出かけてみませんか? 季節の花を巡り愛でる、名付けて「伊豆花遍路」。まずめざすのは、東京から新幹線で約45分、伊豆半島の付け根に位置する熱海へ。
坪内逍遙、谷崎潤一郎、太宰治といった、文豪たちが愛した街としても広く知られるブンガクの街、熱海の「伊豆花遍路」の楽しみ方をご案内しましょう。
今回は、近年進化を続ける熱海の宿のなかから、極上の旅時間を約束してくれるラグジュアリーな名湯の宿を紹介します。
◆星野リゾート 界 熱海
嘉永2(1849)年創業で熱海屈指の名宿と言われた「蓬莱」と、その別館「ヴィラ・デル・ソル」が、それまでの歴史を受け継ぎつつ現代的な快適さを備え生まれ変わった星野リゾートの宿。伊豆山の高台に位置し、どの部屋からの眺望も素晴らしい。
伊豆山温泉の源泉である「走り湯」の名を付けた檜の丸太組みの湯殿も見事。建築家・隈研吾氏デザインのモダンな半露天の湯殿「古々比の瀧(ゆ)」があり、部屋から温泉までは「登竜坂」と呼ばれる、地形に沿った階段と坂道でつながっています。
本館では和会席をお部屋食でたのしめます。別館のヴィラ・デル・ソルでは、魚介類を中心にしたフレンチを、国の有形文化財のダイニングで。
星野リゾート 界 熱海
所在地 静岡県熱海市伊豆山750-6
別館 ヴィラ・デル・ソル
所在地 静岡県熱海市伊豆山759
電話番号 050-3786-0099(界予約センター)
URL http://kai-atami.jp/
2016.01.22(金)
取材・文=多田洋一
撮影=釜谷洋史