毎年いち早く春の知らせが届く伊豆半島へ、花を愛で、春風を感じる旅に出かけてみませんか? 季節の花を巡り愛でる、名付けて「伊豆花遍路」。まずめざすのは、東京から新幹線で約45分、伊豆半島の付け根に位置する熱海へ。
坪内逍遙、谷崎潤一郎、太宰治といった、文豪たちが愛した街としても広く知られるブンガクの街、熱海の「伊豆花遍路」の楽しみ方をご案内しましょう。
今回は、熱海の自然を楽しむ見どころスポットを紹介します。
◆来宮神社
熱海郷の地主の神が鎮座する来宮神社は、山の気と水の気の両方を持つ日本屈指のパワースポットとして来福・縁起を願う女性参拝者でつねに賑わっています。御神木の第一大楠は樹齢2000年以上と言われ、幹をひと廻りすると寿命が1年延命する伝説があります。また御祭神への供物にまつわる古記に倣って、周辺の菓子店や飲食店が神社に縁のある麦こがしなどを使用した食べ物をつくり、それらは現在「来福スウィーツ」と呼ばれ神社直営カフェなどで人気メニューとなっています。
来宮神社
所在地 静岡県熱海市西山町43-1
電話番号 0557-82-2241
URL http://www.kinomiya.or.jp/
※「伊豆花遍路」手ぬぐい販売&スタンプ設置スポット。詳しくはこちら(外部リンク)。
◆熱海梅園
伊藤博文の提案で造成された広大な熱海梅園では、2016年3月6日(日)まで第72回「梅まつり」を開催しています。水戸偕楽園、越生梅林とともに関東三大梅林のひとつで、樹齢100年を越える梅の古木を含め59品種 472本の梅が、 早咲き→中咲き→遅咲きと順番に開花。梅まつりの期間中は、ずっと梅の見ごろが続きます。また園内の八重寒紅(紅梅)と冬至梅(白梅)は、天皇陛下への献上花としても有名。
熱海梅園
所在地 静岡県熱海市梅園町8-11
URL http://www.city.atami.shizuoka.jp/page.php?p_id=173
◆糸川遊歩道
熱海の街の中心部を流れる糸川に沿った、300メートル程の遊歩道には御成橋、新柳橋、ドラゴン橋、桜橋、糸川橋などそれぞれ個性的なモニュメントを配した小さな橋が架かり、周辺には約60本の「あたみ桜」が咲き誇っています。「糸川桜まつり」は2016年2月14日(日)まで開催。期間中には夜間のライトアップ、土日祝日の桜茶振る舞いサービスなども。
糸川遊歩道
所在地 静岡県熱海市銀座町周辺
電話番号 0557-86-6218(熱海市都市整備課)
URL http://www.pref.shizuoka.jp/kankyou/ka-080/sakura/meisyo/joho_itogawayuuhodou.html
2016.01.22(金)
取材・文=多田洋一
撮影=釜谷洋史