最終日は香港らしいB級グルメで締めくくる
右:香港大学美術博物館のティーハウスでは、プーアール茶か緑茶が20ドルで楽しめる。とても静かな穴場だ。
3日目の最終日は、午後のフライト。午前中、2014年12月に新駅ができた「香港大学」へ。香港の西部地区は2015年3月に「ケネディタウン」まで鉄道が延伸され、今、注目の新しいエリア。1877年からの歴史を誇る香港の最高学府を見学する。
敷地は広く、コロニアルな雰囲気の古い本校舎や、駅に直結するモダンな新校舎に多くの学生達が学ぶ。香港大学美術博物館という入場無料の美術館もあって、1階には急須で中国茶を楽しめるティーハウスもある。
香港大学美術博物館
所在地 90 Bonham Road, Pokfulam
電話番号 +852-2241-5500
URL http://www.hkumag.hku.hk/
右:香港人は、この平べったい麺が好きなのだそう。
最後のランチは、香港の大衆食堂ともいうべきB級グルメのチャーチャーンテーン(茶餐廳)の「金記氷室」へ行く。
麺類やご飯とおかずの定食もの、カレーライスなど手早く食べられるメニューが並ぶ。カレー味のビーフンや平麺の焼きそばが美味。麻婆豆腐ご飯にスープと、コーヒーか紅茶またはコーヒー紅茶がついて39ドルと安い。
このコーヒー紅茶(ユンヨンチャ)は、ロイヤルミルクティーにどことなくコーヒーの香りが漂うような不思議な飲み物。香港でないとなかなかお目にかかれないのでぜひ試してみて。
金記氷室
所在地 213 Des Voeux Rd W, Sai Ying Pun,
電話番号 +852-2254-2010
麺・粥店や大衆食堂からミシュランのレストランまで、バラエティに富んだ香港グルメを食べ歩き、ワインも楽しんだ3日間。キャセイパシフィック航空で帰途につく。ここで、さらに奮発して、ラウンジが利用できるクラスで搭乗すると、空港で最後にまだグルメが待っている。
香港国際空港内にキャセイパシフィック航空のラウンジは6カ所もあって、それぞれに特徴のあるサービスやフードを提供している。フライトを待つのが楽しみなスペースなのだ。
例えば、旗艦ラウンジである「ザ・ウィング」のザ・ヌードル・バーの坦坦麺やワンタン麺は、ザ・ペニンシュラ香港が監修するだけあって絶品。出発前に大理石の長いバー・カウンターでシャンパーニュやカクテルを楽しむのもいい。
また「ザ・キャビン」にある人気コーナーは、新鮮な果物を使ったフレッシュジュースやスムージーなどのヘルシーフードが売り物だ。
そして、2015年6月に改装を終えた「ザ・ピア」のファーストクラスラウンジにいたっては、フットマッサージの無料サービスまであるという。さすがにファーストラウンジは、竹、緑茶、ジャスミンなどが配合された特製フレグランスの香りが漂い、別格な感じだ。
キャセイパシフィック航空は、2014年10月に新しいブランドコンセプトを導入。ロゴやウェブサイトを刷新し、羽田空港をはじめとする世界各地のラウンジもこのコンセプトに基づいて新設やリニューアルが行われている。
2015年11月1日には新しい機体のデザインも発表。これらの取り組みには「充実した旅の体験(Life Well Travelled)をお客様に届けたい」というエアラインの願いが込められているという。
今回は、食い倒れの香港弾丸旅だったが、12月4日からは「香港ウィンター・フェスタ2015」が始まり、夜景を彩る「香港パルス3Dライトショー」というプロジェクション・マッピングが行われたり、恒例の「ニューイヤー・カウントダウン・セレブレーションズ」の大花火やセールシーズンも到来したりする。過ごしやすい香港の冬には、お楽しみがいろいろ待っている。
【取材協力】
香港政府観光局
URL http://www.discoverhongkong.com/jp/
キャセイパシフィック航空
URL http://www.cathaypacific.co.jp/
小野アムスデン道子 (おの アムスデン みちこ)
ロンリープラネット日本語版の立ち上げより編集に携わったことから、ローカルグルメや非日常の体験などこだわりのある旅の楽しみ方を発信するトラベル・ ジャーナリストへ。エアライン機内誌、新聞、ウェブサイトなどへの寄稿や旅番組のコメンテーター、講演などを通して、次なる旅先の提案をしている。
Twitter https://twitter.com/ono_travel
Column
トラベルライターの旅のデジカメ虫干しノート
大都会から秘境まで、世界中を旅してきた女性トラベルライターたちが、デジカメのメモリーの奥に眠らせたまま未公開だった小ネタをお蔵出し。地球は驚きと笑いに満ちている!
2015.11.24(火)
文・撮影=小野アムスデン道子