白い紙に1本のペンで、紺碧の海も詩情豊かな雪原をも描きだすのがマンガ。方言混じりの温かなセリフや情感たっぷりの風景で紡がれた、実在の街を舞台とするマンガは、ページを開くだけでその街にトリップさせてくれる。ということで、街が印象的に描かれるマンガを12作品ピックアップ。

 第3回は京都、大阪、神戸。個性的な3都市を巡る3作品をご紹介します。B級グルメに史跡、名所盛りだくさんの関西を舞台にした昔懐かしいあのマンガをもう一度! 

» 第1回 切なく深い感情が交差する「海辺の街」
» 第2回 北のロマンが息づく街「札幌」
» 第4回 地方出身のマンガ家から見た「都会」

『おはようおかえり』<京都>

四条大橋下で鴨川眺め、川端通りでひと目ぼれ

 料理に掃除に針仕事。何でもこなす堂本一保25歳。美人だがズボラな姉2人にコキ使われつつ、女子大生の彼女と結構楽しい毎日を送っていたが――。京都の町並みや銘菓や老舗を背景に、つながり、からまり、もつれあう恋は何処へ?

『おはようおかえり』
鳥飼 茜 講談社
全5巻 各571円
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2015.08.12(水)
text=Mao Yamawaki

CREA 2015年9月号
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この記事の掲載号

本とおでかけ。

CREA 2015年9月号

街へ公園へ、空想の世界へ
本とおでかけ。

定価780円