古い形態を今に伝える花傘鉾の棒振り踊り


右:孟宗山で、雪のなかを母のために筍を探す姿を表した江戸時代の作。
ひとくちに山鉾といいますが、「山」と「鉾」の違いはなんでしょうか? 山鉾巡行の先頭に立つ長刀鉾は、大屋根の上に立てた真木(しんぎ)の先端に三条小鍛冶宗近の大長刀が飾られていました(現在は竹製)。その他の鉾も鉾頭があり、祇園祭の由来である鉾が姿を留めています。ただし例外が船型の船鉾、大船鉾や、花傘鉾と呼ばれる四条傘鉾や綾傘鉾。傘鉾は疫病退散の棒振り踊りを行うのが特徴で、古い形態を今に伝えているのだそうです。



次回は、巡行の見せ場、辻回しです。
京都祇園祭
URL http://www.gionmatsuri.jp/

小林禎弘
フォトグラファー。京都市生まれの京都市育ち。同志社大学を卒業後3年間の公務員を経て撮影の世界へ。雑誌、書籍、広告を舞台として、京都を中心に西日本を幅広くカバー。「撮影歴30年ですが、それくらいでは京都の事はまだまだわかりまへん」。

写真で楽しむ京都祇園祭
2015.07.13(月)
文・撮影=小林禎弘