ドリアンの常識をくつがえす、絶品スイーツ
ドリアンを使ったスイーツの数々。マレーシア人はここまでドリアンが好きなんだ! と脱帽するアイデアメニューを紹介します。
まずはドリアンチョコケーキ。外からはまったく想像がつきませんが、中にはがっつりドリアンクリーム。チョコとドリアンって、意外に合うんですね。ドリアンの甘さとチョコの苦みの相性がいいのです。
次はドリアンスイーツの火付け役ともいえるドリアンクレープ。生クリームのなかに、ねっとりしたドリアンペーストが入っています。また、シュークリームのようなさくさく生地のドリアンパフもおすすめ。
右:ドリアンパフのなかにはカスタード風のドリアンクリームが入っている。どちらも一口サイズで気軽に味わえる。
ドリアン入りのかき氷も人気。深いコクのある椰子砂糖との相性も抜群です。さらに、ドリアン天ぷらも登場。ひと口ほおばると、さくさくの衣に包まれた熱々のドリアンが、とろりんと出てきます。
右:東海岸のビーチで食べた熱々に揚げたドリアン。いくつも食べられるほどの美味!
マンゴーともち米を一緒に食べるタイの定番スイーツがありますが、マレーシアでは、マンゴーではなくドリアンです。濃厚なココナッツミルクをかけてどうぞ。
また、スイーツではありませんが、ドリアンを発酵させた調味料「トンポヤ」も料理によく使います。
ドリアン特集、いかがでしたか?
ドリアンに恋し、今ではもうドリアンなしの人生なんて考えられない。でも、こんな私も、ドリアンを初めて食べたときは、なんじゃこりゃー! と言葉を失いました。経験したことのない味で、体がびっくり仰天。たとえるなら、チョコレートと思ってかじったらカレーのルーだった! とか、麦茶と思って飲んだら珈琲だった! のような感じ。
ドリアンをおいしく感じるようになるには、私たちの脳の常識と味覚のギャップを経験値で埋めていく作業が必要で、少なくとも3回は食べてみることです。1回目はムリでも、2回、3回と食べ続けていくと体が慣れてきて、今度はもう、この味でしか満たされない体になっていきます(そこまで訓練しなくてもいいって?)。
そして、はじめて食べるときこそ、生産地マレーシアで、おいしい旬のドリアンを食べて欲しいです。何日も何週間もかけて輸入されてきたドリアンを食べても、旬を過ぎたものを食べても、ハッキリ言っておいしゅうございません。はじめての時こそマレーシアで、そしてマレーシア人に選んでもらってください。そうすれば、あなたの人生は変わるかも! あぁ~ドリアンが食べた~い!
日本でも「ドリアンスイーツ」を提供しているレストランがあります!
マレーアジアンクイジーン(東京都渋谷区渋谷) ※ドリアンアイス
URL http://www.malayasiancuisine.com/
マレーカンポン(東京都中央区八丁堀) ※ドリアンアイス
URL http://www.malaykampung.com/
マレーシアごはんの会 古川 音(ふるかわ おと)
「マレーシアごはんの会」にて、マレーシア料理店とコラボしたイベント、マレーシア人シェフに習う料理教室を企画・開催。クアラルンプールに4年滞在した経験をもち、『ニッポンの評判』(新潮新書)のマレーシア編を執筆。マレーシアごはんの会の活動のほか、情報サイト「All About」でのマレーシアライター、食文化講演も担当している。
オフィシャルサイト http://www.malaysiafoodnet.com/
Column
マレーシアごはん偏愛主義!
現地で食べたごはんのおいしさに胸をうたれ、風土と歴史が育んだ食文化のとりことなった女性ふたりによる熱烈レポート。食べた人みんなを笑顔にする、マレーシアごはんのめくるめく世界をたっぷりご堪能ください。
2015.05.28(木)
文=古川音
撮影=古川音、三浦奈穂子