【次に流行るもう一曲】
バンドじゃないもん!「ツナガル!カナデル!MUSIC」
神聖かまってちゃんのドラマーが中心のグループ
伊藤 この「きゅるきゅる」の前日にはバンドじゃないもん!の「ツナガル!カナデル!MUSIC」のリリースがあります。
山口 すいません。「バンドじゃないもん!」は、ノーチェックでした。
伊藤 こちらもアイドルグループなんだけど、ロックバンド神聖かまってちゃんのドラマーがリーダーという異色なアイドルです。キャッチフレーズは「カサナルイズム! カナデルリズム! アイドル界のミクストメディア!」だそうです。
山口 なるほど、って、なんだかよくわからないです(笑)。
伊藤 そうなんです(笑)。アイドルってどこか大人たちに作られた感じがしていましたが、これからはアイドルもセルフプロデュースの時代に入ったんですね。
山口 「バンドじゃないもん!」はセルフプロデュースなんですね?
伊藤 そうですね。詳しいことはわからないですが、神聖かまってちゃんのドラマーのみさこがグループを立ち上げて、リーダーでもあり音楽やヴィジュアルのクリエイティブにも携わっている印象です。
アイドルも一般的に認知され、ロックスター化してきたように思います。カワイイからカッコイイへ。才能のある人たちがアイドルというジャンルに集まってきて、いま花開き始めた感じ。アイドルは確実に進化していて、世界的に見てもMANGA的にブレイクしそうですね。
バンドじゃないもん!「ツナガル!カナデル!MUSIC」
スペースシャワーミュージック 2014年9月17日発売
1,000円(税抜)
■バンドじゃないもん!は、神聖かまってちゃんのドラマー、みさこが2011年に始動させたユニット。12年のメジャーデビュー当時は2人組で「ツインドラムあいどる」を標榜していたが、14年4月より6人組に移行。本作が現体制における最初のシングルとなる。
■「ツナガル!カナデル!MUSIC」作詞/ミナミトモヤ、みさこ 作曲/ミナミトモヤ
■オフィシャルサイトURL http://bandjanaimon.com/
【次に流行ってほしいアルバム】
RE:IDOL『RE:IDOL~はじめてのチュウ』
旬のアイドルがカバーするJポップの名曲
山口 我田引水ですが、旬のライブアイドル達によるJポップ名曲カバー集『RE:IDOL~はじめてのチュウ』が9月3日にリリースされました。リード曲は「はじめてのチュウ」です。Music Videoも公開されているので、見てみてください。
伊藤 「山口ゼミ」修了生のCWF(Co-Writing Farm)のメンバーがアレンジャーとして関わっていますよね。CD聴きましたけど、いい感じでした。アイドルは今まで、音楽的には「アイドルだから仕方がない」と言われてきたところがありますが、これからは「アイドルこそがスゴイ」時代に突入ですね。
山口 宣伝ついでにもう一つ。9月19日に私の5冊目の書籍『DAWで曲を作る時にプロが実際に行なっていること』(リットーミュージック刊)(外部サイト)が出版されます。CREA WEB読者向きではないですが、第一線のサウンドプロデューサーの貴重なインタビューや自宅スタジオの情報が掲載されていますので、コンピューターで音楽を作っているお知り合いに推薦をお願いします。
伊藤 僕も「メールで行うボーカルディレクション」と「作曲家のための仮歌詞の書き方」という珍しいテーマで参加しています。
RE:IDOL『RE:IDOL~はじめてのチュウ』
スペースシャワーミュージック 2014年9月3日発売
2,500円(税抜)
■RE:IDOLは、STARMARIE、Feam、CANDY GO!GO!、えびすばし☆プリンセス、フルーティー、delaの6組が参加した名曲発掘プロジェクト。本作では、「1/3の純情な感情」「ラブ・ストーリーは突然に」「嵐の素顔」「ズルい女」などのカバーに挑んでいる。
【動画サイト】
「はじめてのチュウ」
URL https://www.youtube.com/watch?v=mkUDdWPmFrY
Column
来月、流行るJポップ チャート不毛時代のヒット曲羅針盤
音楽ビジネスとITに精通したプロデューサー・山口哲一。作詞アナリストとしても活躍する切れ者ソングライター・伊藤涼。ますます混迷深まるJポップの世界において、この2人の賢人が、デジタル技術と職人的な勘を組み合わせて近未来のヒット曲をずばり予見する!
2014.09.14(日)
文=山口哲一、伊藤涼