一つ調べるともっと知りたくなる
——『鎌倉殿の13人』の畠山重信は、誠実で信念を曲げないまっすぐな人でした。三谷さんによる当書きですが、今回はどんなキャラクターですか?
性格はすごくまっすぐでピュアな青年だと思います。非米活動委員会の調査員だけど、実は映画が大好きで、ハリウッドの憧れの人たちを調査しなければいけないという複雑な立場なんです。さまざまなことが極端になっていく歪んだ時代で、若くて正義感もあるけれど映画愛もあり、板挟みになってしまいます。舞台で僕が大先輩の皆さんをリスペクトしながら対峙する緊張感と重なると思うので、そういう部分も役のエネルギーになればいいなと思っています。
——現在、お稽古の真っ最中。三谷さんの演出はいかがですか?
今回のテーマは三谷さんがずっと描きたいと温めておられたものだそうで、すごく熱のこもった脚本です。キャラクターについても、きっと三谷さんの頭の中にイメージがあると思うのですが、最初から答えを提示せず、僕たちにある程度委ねてくださっているように感じます。俳優をすごくリスペクトしてくださる。僕らのアイデアを拾ってくださることもありますし、稽古場でいろいろな提案がミックスされていくので、やりがいを感じます。
僕は「赤狩り」についても、不勉強で言葉を聞いたことがあるくらいだったので、稽古以外の時間は、当時のハリウッドや時代背景を勉強したり、物語に出てくる作品や人物を調べたりしています。いくらでも追求し甲斐のある脚本。一つ調べるともっと知りたくなって(笑)。そういう作業もすごく面白いんですよね。
『ローマの休日』が好きでした
——ちなみに1940~50年代のハリウッド映画をご覧になったことはありますか?
当時の映画については、時代背景のリサーチとして見始めています。『ローマの休日』が好きでした。今回の舞台は、実在の作品や俳優名もセリフに出てくるので、映画ファンの方はそこも楽しんでいただけるんじゃないかなと思います。
ハリウッドに勢いのあった時代から、人々の興味が次第にテレビに移行していく時期。映画人たちが誇りを持って映画を作っている情熱を感じます。当時のファッションや音楽もかっこよくて、美術や衣装を含め、今回のポスターの世界観は大好きです。
