2022年よりスタートした「CREA夜ふかしマンガ大賞」の歴代トップ10を振り返り! ランクインした作品は映像化された作品も多数あり。2026年の始まりは、「思わず夜ふかししたくなる」マンガにどっぷり浸ってください。(※情報は初出時のものになります)
3位は『邪神の弁当屋さん』、2位は『壇蜜』…大賞に輝いたのは、現代社会に問題を投げかける話題作! 「CREA夜ふかしマンガ大賞2025」1位~5位を発表
CREA夜ふかしマンガ大賞とは…
マンガを愛する選考委員とCREA編集部の推薦により選ばれた「思わず夜ふかしして読みたくなる」そして、「いま、CREA読者に本当におすすめしたい」作品に贈る賞。今年は初めて、15名のマンガ編集者の皆さんに選考委員をお願いいたしました。2024年7月~25年8月に単行本の新刊が発売された(ただし、合計5巻以内)、もしくは、雑誌などに最新話が発表された作品から選出されます(※選考委員の担当作は推薦不可、現在所属する出版社が発行する媒体の掲載作品は1作まで推薦可)。
◆1位『半分姉弟』藤見よいこ/リイド社
ミックスルーツという言葉もあるけれど、まだまだ広まっていないのが実情。「ハーフ」と呼ばれる人々の日常とリアルな感慨をつまびらかに語るこの連作集は、現代人の必須課題である真の「共生」とは何かを問いかけるものです。
第1話の主人公・米山和美マンダンダはフランス人と日本人の間に生まれた褐色の肌の持ち主。弟が改名し、自分の名から「マンダンダ」を取ったこと、「普通になりたい」と漏らすことにショックを覚える場面から始まります。和美マンダンダはWEBライターとして活動する際に、「黒人ライター」が日本を体験するというキャラ立ちを活用して生きており――そうした側面も含めた設定こそリアルといえるでしょう。
一方で第2話の主人公は中国人と日本人を親に持つ、一見「ハーフ」には見えないルックスです。そのおかげで中国人の悪口を聞かされるはめになるエピソードも現実にありそうで、もっといえば自分だってそれに近いことをしでかしそうで冷や汗をかいてしまいます。言語の壁や文化の壁だけでなく、家族である両親とも立ち位置が違うという苦しみを知らしめる。
「グローバル精神を持ちましょう」などと言いながら、私たちはいまだに数えきれないほどの壁に中にいるのだと改めて気づかされます。21世紀も四半世紀を過ぎ……人類はそろそろ本質的な国際人になってもいい頃です。重要なテーマを突きつけながら、もちろん一級品のエンタメ作品。登場人物たちとともに怒り、泣き、笑い、考えようではありませんか。
◆違うことで生じる孤独感。理解し合おうとする尊さ。他者への想像力を助けてくれる、素晴らしい1冊です。(ミックスグリーン代表取締役/林 士平さん)
◆わかりあえないかもしれないけど、わかりあいたいを諦めないぞ、という気持ちで、物語を追いたいです。(秋田書店「月刊プリンセス」編集長/山本侑里さん)
◆自分と何かが“異なる”人に対して、もっと想像力を働かせなければ、と気づかされた。この力強い物語をぜひすべての人に読んでほしい。(文藝春秋 ライフスタイル出版局/白川恵吾さん)
◆お説教っぽく見えがちなテーマの扱いが、当事者ならではのバランス感でむしろ楽しくなる不思議な体験だ。(元「このマンガがすごい」編集長・文藝春秋/薗部真一さん)
(「CREA夜ふかしマンガ大賞2025」第1位から第5位のつづきを読む)
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- 文=粟生こずえ
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